日大新監督に立命大OB橋詰氏内定 日本協会理事「伸び伸びやらせるタイプ」
悪質な反則問題で公式試合の出場資格が停止されている日本大アメリカンフットボール部の新監督に、強豪の立命館大でコーチを務めた実績がある橋詰功氏(54)が内定したことが17日、分かった。辞任した内田正人前監督(62)の後任となる。日大は午後、この日が期限だった今秋のリーグ戦に参加するために求められているチーム改善報告書を関東学生連盟に提出。関東学連の検証委員会と理事会が内容を精査し、7月末までに改善が認められれば出場できる。
日大が名門復活を託す新監督候補として、立命大OBの橋詰氏に白羽の矢を立てた。立命大コーチに就任後、米オクラホマ大への一年間のコーチ留学を経て、03、04年に日本選手権、ライスボウル2連覇に貢献。特に功績として知られるのが2001年に導入したショットガン隊形だ。
パス攻撃が主体となる従来型のショットガンではなく、パスとランをバランスよく用いるスタイルで、全米王座に輝いたオクラホマ大から日本に持ち帰った。その攻撃は立命大をもじって「リッツガン」と呼ばれ、ライスボウル2連覇の原動力となった。
日本協会の平井英嗣理事は、橋詰氏がワイドレシーバーだった現役時代に立命大監督として指導し、コーチとなってからはタッグを組んだ。「相手が想像しにくい攻撃をつくる」と手腕を評価し、指導法について「ドリルを積み重ねて技術を引き上げていく。学生に自由に伸び伸びとやらせるタイプ」と説明した。
日大によるアメフット部OB以外を対象とした新指導陣の公募には69人の応募があった。元京都大監督の水野弥一氏(78)も推薦されていたが、選ばれなかった。
今後、新監督候補とともに、チーム改善報告書を関東学連の検証委員会と理事会が内容を精査し、7月末までにリーグ戦への参加可否を判断する。

