桐生、200メートルは4位 アジア大会個人代表逃す 日本初9秒台男まさか

 「陸上・日本選手権」(24日、維新みらいふスタジアム)

 男子200メートル決勝が行われ、リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー銀メダルメンバーの飯塚翔太(26)=ミズノ=が20秒34(追い風0・8メートル)で2年ぶり3度目の優勝を飾った。100メートル日本記録保持者の桐生祥秀(22)=日本生命=は20秒69で4位に終わり、前日の100メートルに続き、個人種目でのアジア大会代表入りを逃した。

 桐生は前半はスピードを生かし、先頭争いに加わったが、後半粘りきれずに4位。それでも「タイムはまあ遅いっちゃ、遅い。スピードは満足いかなかったけど、いつもは最後バタバタになるところを最後まで走り切れた」と、うなずいた。

 ただ、これでアジア大会の個人種目での代表入りは絶望的に。4月に好記録を出し、6月に調子を落とした昨季とは一転、今季は5月から始動し、日本選手権を目標に調整してきたが、微妙にズレた。リレーメンバーでの代表入りは濃厚とみられるが「タイムはどんどん上がっていった。ただ心残りはあと1カ月。そこがうまくいけばもっと…。ニコニコしてるけど、内心はめちゃくちゃ残念」と、悔恨した。

 日本選手権、世界大会での“勝負弱さ”を指摘する声を、今大会も払拭(ふっしょく)はできなかった。「いつもいつも勝負弱いと言われるけど、しょうがない。(100メートルの上位2人の)山県さん、ケンブリッジさんが格上だった。陸上は順位がつくもの。しょうがない」と受け止め、「優勝できていない俺でもたくさんの拍手や、SNSで応援のメッセージをくれる人がいる。もちろん嫌なことを書かれたりもするけど、勝てない俺でも応援してくれる人がこんなにたくさんいる。その応援に応えたい。去年、今年を踏まえて、また来年挑戦できたら」と、復権を誓った。

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