羽生結弦が国民栄誉賞 スケート界初&23歳最年少受賞「身に余る光栄」

 安倍晋三首相は1日、平昌五輪のフィギュアスケート男子で2大会連続の金メダルを獲得した羽生結弦(23)=ANA=に国民栄誉賞を授与することを決めた。個人としては最年少の受賞で、スケート界からは初めて。羽生は日本スケート連盟を通じて「大変名誉ある賞をいただき、身に余る光栄」などと喜びのコメントを発表した。授与式は7月2日に官邸で行われる。

 カリスマ的な存在感を放つスケート界のスターが、ついに栄えある賞を受賞する。羽生は日本スケート連盟を通じて「大変名誉ある賞をいただき、身に余る光栄。この賞が被災地やスケート界にとって明るい光になることを願っている」とのコメントを発表。個人では史上最年少での受賞となる。その重みをしっかりと受け止めているようだった。

 4歳でスケートを始めた羽生は、2011年には仙台市内のリンクで練習中に東日本大震災に被災。避難所生活も経験した。その後カナダに練習拠点を移し、19歳で臨んだ14年ソチ五輪でフィギュアスケート男子史上2番目に若く、アジア人では初の金メダリストとなった。

 2月の平昌五輪での金メダルは、大きな試練を乗り越えてつかんだ。17年11月、4回転ジャンプの着氷に失敗し、右足首を故障。約2カ月、氷上で練習ができず、一時は出場すら危ぶまれた。しかし約4カ月ぶり実戦となる夢舞台で劇的な復活を果たし、66年ぶりにフィギュア男子の五輪連覇を達成。苦難を乗り越え日本勢の大会金メダル第1号を手にした姿に、日本中が感銘を受けた。

 海外メディアからも大きな称賛を浴びており、4月22日に仙台市で行われた祝賀パレードでは10万8千人(主催者発表)が沿道を埋め尽くした。記者会見で授与を発表した菅義偉官房長官は「世界の歴史に残る快挙を成し遂げ、多くの国民に夢と感動を、社会に明るい希望と勇気を与えた」と理由を説明。まさに国民を代表するアスリートだ。

 「皆さまの期待を背負い、まだ続く道を一つ一つ丁寧に感じながら、修練を怠ることなく、日々前に進んでいきます」とコメントした羽生。現役選手として、真摯(しんし)にスケートと向き合い続けることで、感謝の思いを伝えていく。

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