悪質タックル問題 日大選手一同が声明文 反則指示の“真偽”には触れず

 悪質な反則問題で揺れる日本大学のアメリカンフットボール部の現役部員が29日、声明文を発表した。マスコミ各社へ父母会の代理人を通して、メールなどで連絡した。

 一連の問題では関学大との定期戦で、宮川選手が相手QB選手に背後からタックル。宮川選手は謝罪の意を述べるとともに、内田正人前監督や井上奨前コーチの指示があったと主張した。一方、内田前監督と井上前コーチはこれを否定。食い違いが生まれている。

 問題が起きた当初から一部部員からも首脳陣の指示であるという声も挙がっていたが、声明文ではその“真偽”には触れず。「これから捜査機関による捜査や大学が設置する第三者委員会の調査が行われるようですので、私たちも全面的に協力して、その結果も待ちたい」とした。

 また、すでにアメフトの引退も表明している宮川選手への思いも吐露。「少なくとも、私たちは、私たちの大切な仲間であるチームメイトがとても追い詰められた状態になっていたにもかかわらず、手助けすることができなかった私たちの責任はとても重いと考えています」と記した。

 内田前監督や井上前コーチら、首脳陣の指導方法などについての詳細は触れなかったが「これまで、私たちは、監督やコーチに頼りきりになり、その指示に盲目的に従ってきてしまいました。それがチームの勝利のために必要なことと深く考えることも無く信じきっていました。また、監督・コーチとの間や選手間のコミュニケーションも十分ではありませんでした。そのような私たちのふがいない姿勢が、今回の事態を招いてしまった一因であろうと深く反省しています」とした。

 日大選手部員が、正式に声明を発表するのは初めて。現状、活動再開のめどは立っていないが「いつか、私たち日本大学アメリカンフットボール部が、部の指導体制も含め生まれ変わったと皆様に認めていただいた時には、私たちが心から愛するアメリカンフットボールを他のチームの仲間たちとともにプレーできる機会を、お許しいただければ有難いと思っています」と要望。そして宮川選手に対し、「また、そのときには、もし可能であれば、私たちのチームメイトにも再びチームに戻ってきてもらい、一緒にプレーできればと願っています」と、メッセージも添えた。

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