バドミントン女子ダブルス世界選手権銀メダルの福島由紀（２５）、広田彩花（２３）組が９日、今月から所属する岐阜トリッキーパンダースを通じて、２人の連名で「移籍説明文」を発表した。移籍先では再春館製薬所元監督の今井彰宏氏がスタッフとして在籍するが、今回の移籍について「もっと成長して次のチャレンジをするため」「（今井）彰宏さんと東京五輪を目指すため」と説明した。

　２人は４月をもって再春館製薬所を退社していたが、今回初めて移籍についてコメントを発表した。

　２月に今井氏が退社することを知ったといい、「『彰宏さんの移籍先のチームで、一緒に東京を目指す』。それしか私たちには考えられませんでした。３月初め、私たちは彰宏さんに会って自分たちを引き受けてくれるように頼みました。『引き抜き』ではなく『押しかけ』です」と、“引き抜き”を否定した。

　前身のルネサス時代から指導を受けていた今井氏への恩義については、「私たちは、社会人になって日本代表に入るまでの約５年間、彰宏さんとともに歩んできました。彰宏さんには一生懸命育ててもらいました。東京オリンピックは初めは遥か彼方でしたが、彰宏さんが励まし続けてくれました。この約５年間の土台の上に今の私たちがあります」と説明し、「今の日本代表には世界トップクラスのペアがたくさんいます。仲間であり、強いライバルでもあります。一歩上を行くには、彰宏さんのサポートが必要」と強調した。

　また、今回の移籍について応援や批判の声もあるとした上で、「でも、私たちにはこの道しかない。後悔したくない。そう思って前に進みました」とし、「ユーバー杯では日本の優勝に貢献できるようがんばります。日本チームへの応援をよろしくお願いいたします」と今後に向けた意気込みを記した。