宝塚市長が相撲協会に要望書提出 芝田山親方が女人禁制議論「始める」と約束

 兵庫県宝塚市で6日に開かれた大相撲の春巡業で、土俵上でのあいさつを日本相撲協会に断られた同市の中川智子市長(70)が18日、東京・両国国技館を訪れ、日本相撲協会に首長あいさつは男女平等に扱うこと、土俵上の女人禁制に関して議論することなどを求め、要望書を提出した。

 協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)と約45分会談し、同部長からは「伝統として自分たちはそう思ってやってきた。差別でも何でもない」と相撲界への理解を求められた。

 市長は「東京五輪、パラリンピックがある。女性の総理大臣が誕生した時に土俵の下にいれば国際的に異様に映る。変えるべきものは変えるべき。議論して欲しい」と訴えた。

 同部長からは協会で最高位の決定機関となる理事会で要望書を議題として挙げることを約束された。「理事会で議論を始めると明言をいただいた。結論は分からないけど、理事会で議論するから」。半年後、再び協会を訪れ回答を受ける予定。

 「誠実に対応して頂きうれしい」と成果はあった。前進かと問われると「前進になるように願っています。まだ前進ではない。これからどうなるか」と、協会の出す結論を厳しく見守っていく。

 一方でなぜこのタイミングで要望書を出したのかは疑問。4日に舞鶴市の男性市長が倒れ、行司の場内放送で救命女性が土俵から下りるよう指示があり問題となった。

 救命と女人禁制問題は全くの別問題ながら騒動に便乗したのでは?と問われると「そういう話もたくさんあった。タイミングどうとかじゃない。あの時、(土俵下の)あいさつが悔しかった。問題提起のつもり」と説明した。

 さらに宝塚市長として公務扱いに関しては「市民の代表で宝塚巡業は大成功し、発言は場内から拍手を受けた。市のメリットというより、全国津々浦々、海外からも日本は議論すべきと。多くの見直して欲しいという声に応え、ここに来た」と、話した。

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