【羽生結弦一問一答】今後は「勝てる」より「見せたい」プログラムつくる

客席に手を振る羽生結弦=武蔵野の森総合スポーツプラザ(撮影・棚橋慶太)
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 男子フィギュアスケートの羽生結弦(23)=ANA=が13日、都内で、連覇を達成した平昌五輪の報告を兼ね自身がプロデュースしたアイスショー「Continues ~with Wings~(コンティニューズ ウィズ ウイングス)」に出演した。昨年11月に痛めた右足首を考慮し、当初は演技を行わない予定だったが、経過が良好なため、平昌五輪のエキシビション以来47日ぶりとなる氷上での演技をジャンプなしの構成で披露。報道陣には来季はGPシリーズの出場を目指していると明言したほか、今後は勝てることよりも、「見せたいプログラム」をつくり上げたいと語った。以下、一問一答の要旨。

 -初プロデュースのショーを終えて。

 「トーク主体のところもありますけど、(出演した)1人1人のスケーターがとても偉大で、自分のプロデュースさせていただいたショーにきていただいたことがうれしいなと思う。僕が思い入れのあるプログラムを滑ってくださったりもしているし、自分がショーの一員としても、見る側としても、すごく魅力のあるものだなと思いました」

 -足の状態は。

 「まず、3週間、五輪の後に…。五輪期間中も含めたら4週間弱安静にしていて、結果、五輪前よりも状態は良くなり、スピンだとかステップには痛みとしてだけではなく支障が出ないような状態になっているので、リハビリの段階として氷上でステップやスピン、体力トレーニングをしています」

 -いつからリハビリを始めたか。

 「3週間安静にした後なので…。3月の終わりあたりです」

 -ジャンプはいつぐらいからと考えているか。来季の出場は。

 「来シーズンの試合についてですけど、オリンピックが終わった後は達成感とか、幸せという単語がより多く出ていて、どうするか分からないみたいなことを言っていましたが、今は意欲的に試合に出たいと思っています。ジャンプは大きく右足をつかうループ、ルッツ、フリップに関しては、そのジャンプを跳ぶ動作すらしていません。完全にやらないと決めています」

 -今日、滑った決断について。

 「平昌五輪前に滑った時はステップの一つ一つで痛いと思うパートが何カ所かあって。で、今回、安静期間を終えて氷上にたった時に、ステップを確認した時に痛くないというのと、スピンを始めてみて、すべてに痛みが感じられないと分かった時に、このショーでプロデュースさせていただいていたので、幼い頃から演技をしてきて、この時にこういう選手に憧れていたんだなとか、こういったものが受け継がれていたんだなというのを見てもらいたいなと思い、滑ろうと思いました」

 -来季のプログラムは。

 「次のプログラムは、まだ曲も何も決まっていないんですけど、試合に出ることは自分の中でしっかりと決めているので、なるべく早く始動しないといけないなと今、思っています。試合をやるにあたってのモチベーションが、前はどうやって勝てるプログラムをつくれるかも含めて考えていたんですけど、これからは、割と自分の気持ちに正直に、自分がやりたいなと思う曲とか、見せたいなと思うプログラムを考えながら選曲して、振り付けもしていきたいと思います」

 -出場はグランプリシリーズからか。

 「今のところはそういう風に思っています。ただループ、フリップ、ルッツに関してはまったくやっていない状態なので、それをやった時にどういう感覚なのか、痛みが出るのか分からないので、それも含めて再考しなくてはいけないとは思っているんですけど、今の自分の気持ちとしては、なるべくたくさん試合に出て自分の演技をしていきたいなと思っています。それは、多分、今回プロデュースしたショーの中で、出ていただいたスケーターの方々がすごく偉大だと思ったし、自分は未熟だからもっと頑張らないとなと感じました」

 -今日披露した演技は来季のプログラムにつながるのか。

 「自分はこれまで教わってきた先生たちへの感謝の気持ちを込めて、古いプログラムをさせていただきました。自分が古いプログラムをさせていただく中で、あまりにも今風にはしたくないと気をつけました。表現の仕方は昔とは変わっていて、技術的に成長したとは言えると思うんですけど、あまりにも見せつけたくはないなと。古い映像を何回も見て。やはり昔の自分をイメージして踊るというのは、体に入っていたものかもしれないけど、表現の幅が広がるなと、今回やらせていただいて思っていたので、これからの自分にも、自分から自分にと言うのは変だけど、大きな影響を与えていくなと思っています」

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