池江、異次元4冠!大会4種目で6度日本記録更新

 「競泳・日本選手権」(8日、東京辰巳国際水泳場)

 今夏のアジア大会(ジャカルタ)などの代表選考会を兼ねて行われ、女子100メートル自由形、50メートルバタフライ決勝でともに日本記録保持者の池江璃花子(17)=ルネサンス亀戸=が、圧巻の泳ぎで自身記録をさらに更新して優勝。今大会4冠を達成したばかりか、4種目で6度の日本記録更新という驚異的なパフォーマンスを見せつけた。女子400メートル個人メドレーでは大橋悠依(22)=イトマン東進=が4分30秒82で自らの日本記録を更新し、連覇を達成した。

 アスリート、池江璃花子の覚醒の瞬間を見せつけた。大会6日間で4種目に出場し、計6度の日本記録更新。異次元の泳ぎを披露した17歳は「全種目で日本記録を、と話していたので、有言実行できてうれしい。去年は日本選手権で1個も自己ベストを出せなかったので」と、満面の笑みで声援に応えた。

 圧巻だったのは100メートル自由形だ。「前半抑えて、後半上げた方がタイムが出る」と、前半の50メートルは前日の準決勝よりも0秒24遅かったが、猛烈なスパートをかけ、終わってみれば0秒43と大幅な日本記録更新。「準決勝で記録が出たので、決勝で出せるかなという不安があった」と重圧から解放され、思わず涙がこぼれた。

 そして、その1時間後に迎えた50メートルバタフライ決勝では疲労がピークの中、初めて同種目をノーブレス(無呼吸)で泳ぎ切り、日本記録を0秒01更新。「めっちゃキツかったけど、“呼吸したら遅くなる!”って思って」と限界まで最後の力を振り絞り、“璃花子劇場”を締めくくった。

 東京五輪まであと2年と迫る中、世界の頂点を狙える選手へと成長した。最も世界に近いとされてきた100メートルバタフライでは今大会でリオ五輪銀メダル相当のタイムをマーク。また、この日の100メートル自由形のタイムはリオ五輪4位、昨年の世界選手権でも7位相当。競泳の花形競技でも、表彰台を狙えるポテンシャルを示した。

 「まず今夏のパンパシ水泳でメダル、アジア大会でアジアチャンピオンを目指していきたい」。この女子高生スイマーは、無限の可能性を秘めている。

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