大鵬の孫・納谷「当たり前」7戦全勝で序ノ口V 祖父&父を“超えた”

 「大相撲春場所・13日目」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 “昭和の大横綱”大鵬(故人)の孫で元関脇貴闘力の三男・納谷(18)=大嶽=が23日、7戦全勝で序ノ口優勝を決めた。祖父も、父も果たしていない序ノ口での優勝に「して当たり前。通過点?そうです」と力を込めた。幕内では単独トップの横綱鶴竜が2敗で追っていた平幕魁聖を下し、1敗を守った。鶴竜が14日目の大関豪栄道戦に勝つか、3敗の大関高安、魁聖と勢がそろって敗れれば千秋楽を待たずに4度目の優勝が決まる。また、前頭筆頭の遠藤が8勝目を挙げ、来場所の新三役昇進を確実にした。

 表情一つ変えることなく、悠然と勝ち名乗りを受けた。朝日凰を立ち合いで吹き飛ばすと4発の押しで瞬殺。祖父も、父も届かなかった序ノ口優勝に納谷は「とりあえずうれしい。優勝は最初からずっと意識していた。しっかり自分の相撲を取れば負けないと思った」と胸を張った。

 前相撲で3連勝デビューを飾った初場所に続き、初めて番付にしこ名が乗った序ノ口でも圧倒的な力を示した。

 188センチ、170キロの堂々たる体格を生かした迫力十分の突き、押しで7戦全勝。5日目には元横綱朝青龍のおいで、高校時代からライバルの豊昇龍も圧倒した。埼玉栄高3年時に国体で団体、個人の2冠に輝いた大器は「全体的に前に出られていた。内容的にはいい」と納得顔で今場所を振り返った。

 超サラブレッドとして注目を集める中、重圧をものともしない強心臓も頼もしい。「入る前から(優勝)して当たり前と言われていた。して当たり前。通過点?そうです」と事もなげに言う。

 帰京後、祖父の墓前と自宅の仏壇に手を合わせ、優勝を報告するという。「全勝とは言わないけど、全部勝ち越して十両までいきたい」。見据える高みへ、次代のスター候補がまた、力強く歩みを進めた。

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