貴ノ岩が復帰、172日ぶり白星!館内は拍手と大歓声 昨年秋巡業で傷害被害

翔猿を寄り切りでやぶる貴ノ岩(左)=エディオンアリーナ大阪(撮影・吉澤敬太)
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 「大相撲春場所・初日」(11日、エディオンアリーナ大阪)

 昨年の秋巡業中に横綱日馬富士(当時)から暴行を受け、頭部の負傷などで九州場所、初場所と休場していた西十両12枚目の貴ノ岩(貴乃花)が3場所ぶりとなる復帰の土俵に立ち、東十両13枚目の翔猿(追手風)に勝利した。

 立ち合い当たってから一度はたくと、相手をいなしてから前へ。体全体をつかって寄り切った。貴ノ岩が最後に相撲を取ったのは昨年秋場所千秋楽の9月24日。168日ぶりとなる復帰の土俵で172日ぶりの白星をつかんだ。

 しこ名が呼び上げられると館内の観衆からは「貴ノ岩~!」と大きな歓声が上がり、勝利の瞬間には大きな拍手がわき上がった。

 貴ノ岩は今場所前から部屋でのけいこを重ねていた。師匠の貴乃花親方(元横綱)が2月27日には「自分でやっているので(気持ちが)乗っているところはある」と気力の充実ぶりを語っていた。今月10日には師匠は「本人が死力を尽くしてやりますと、出場しますと言っていた」と決意を代弁していた。

 貴ノ岩は九州場所を全休し番付を幕内から十両に落としていた。初場所も全休したものの、日本相撲協会の理事会で決められた救済措置により、今場所も十両に番付が留め置かれ、土俵に復帰した。

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