高木美帆“女王交代”へ総合首位 気合の滑りで6度Vのプスト抑えた

 「スピードスケート・世界選手権」(9日、アムステルダム)

 開幕し、女子の前半2種目が行われ、昨年総合3位の高木美帆(23)=日体大助手=が82・306点で総合首位に立った。500メートルで39秒01の1位、3000メートルは4分19秒78の2位だった。前回を含め過去6度優勝のイレイン・ブスト(オランダ)が500メートルで9位、3000メートルで1位となって総合2位。大会は短距離から長距離の4種目のタイムを点数化して合計得点で争う。

 悪条件にも、女王が出した圧巻の記録にもひるまなかった。高木美は「雨でも何でも、やってやる」との気概を滑りで表現。ブストを抑えて首位発進を決めた。

 雨の降った屋外リンク。スケートを滑らせる技術よりも、ブストのようにパワーで脚を運ぶタイプが有利と言える条件だった。それでも「雪の経験は多いけど、北海道でこの季節に雨はあり得ないですからねえ」と笑顔でぼやく表情には余裕があった。

 500メートルで順当に1位となり、迎えた平昌五輪ではメダルを逃した3000メートル。先に滑ったブストが断トツの4分15秒台をマークした。しかし臆するどころか「気持ちを乗せてくれた」と発奮。サブリコバ(チェコ)ら強敵を抑えて2位に食い込んだ。

 ほんの2年前まで「勝てるわけがない」と思っていたブストと互角に火花。女子中長距離界を引っ張ってきたブストは31歳、サブリコバは30歳。本場で頼もしい限りの活躍を見せた23歳の日本のエースがベテランたちの背中に猛然と迫っている。

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