柔道パリ大会Vの阿部詩 エッフェル塔に感動「神戸ポートタワーの比にならない」

 柔道のグランドスラム(GS)パリ大会で初優勝した女子52キロ級の阿部詩(うた、17)=兵庫・夙川学園高=が16日、フランス遠征から羽田空港に帰国した。昨年12月のGS東京からの連勝で初の世界選手権(9月、バクー)代表入りに大きく前進し、「優勝してうれしいというより、(代表選考に残って)安心感が大きい」。最終選考会となる4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)に向けて気合を入れ直した。

 五輪女王のケルメンディ(コソボ)は出場していなかったが、同じくパワーファイターのクラスニキ(コソボ)には袖釣り込み腰からの押さえ込みによる「合わせ技一本」で勝利。「だいぶ力負けはしなくなった。もっと力をつけたほうが楽なのかなと思うが、技術があれば力はあまり怖くないなと思った」と自信をのぞかせつつ、「(ケルメンディは)もっと強いと思うのでヤバいなと思う。世界の壁を感じた」と、世界一を目指す上での課題を見据えた。

 大会後はルーブル美術館などフランスの名所を観光し、「『モナリザ』も見た」と充実した表情。エッフェル塔には展望台まで階段で上り、「キツかった」と苦笑い。地元の神戸ポートタワー(108メートル)は階段で上ったことはないが、「ポートタワーの比にならない!」と感動した様子だった。

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