「大相撲初場所」（１４日初日、両国国技館）

　大相撲の横綱稀勢の里（３１）＝田子ノ浦＝が２日、都内の部屋で今年の稽古を開始した。弟弟子の大関高安（２７）を相手に三番稽古で３１番。ガッチリ組み止めてパワフルな寄り切り、終盤もスタミナは衰えず。２５勝６敗と圧倒した。

　稽古後には高安の胸を借り、ぶつかり稽古。「よっしゃー」と叫びながら突進。何度も土俵に転がされ、泥まみれになった。元気いっぱいに２０１８年の幕を開けた。

　新年の誓いは「何もなくケガなくいい一年にしたい」。

　初詣も行かず、この日までゆっくり体を休めた。昨年末に番付発表はしており、正月気分はない。「番付発表から続いて、いい稽古ができた。去年はものすごく年明けから早かったけど、今年は遅く感じる。気負わずしっかり集中してやる」と気持ちを引き締めた。

　昨年は絶頂とどん底を味わった。初場所で初優勝し日本出身では１９年ぶりとなる横綱に昇進。続く春場所で左上腕部などを負傷しながら、逆転優勝した。しかし、代償は大きく夏場所を休場。その後も左足首、腰部を痛め先場所まで４場所連続休場となった。あと１２日に迫る初場所は進退をかける場所になる。