本田真凜 SP首位発進も…衣装忘れるドタバタのシニアデビュー

 「フィギュアスケート・USインターナショナル」(15日、ソルトレークシティー)

 女子ショートプログラム(SP)が行われ、シニアデビュー戦の本田真凜(16)=大阪・関大高=は自己ベストに1・45点届かなかったが、66・90点で首位発進した。同じくシニア1年目の坂本花織(17)=神戸FSC=は56・82点で5位。男子フリーはネーサン・チェン(米国)が4回転ループを成功して合計275・04点で優勝し、史上初めて5種類の4回転ジャンパーとなった。無良崇人(洋菓子のヒロタ)は7位だった。

 心待ちにしていたシニアデビュー戦は、自身の想像の斜め上をいく、ドタバタの“真凜劇場”となった。

 「やばい!掛けたまんまや!」。真凜が突然、慌てだした。演技直前の6分間練習の約15分前。着替えようとスーツケースを開けると、「タイツしか入ってなかった」。目を疑った。衣装にシワができないようにとハンガーに掛けたまま、ピンクの衣装をホテルに忘れてきたことに気付いたのだ。関係者に事情を伝え、取りに走ってもらった。

 幸いホテルが近かったこともあり、練習の3分前に衣装は到着。ダッシュで着替えて事なきを得たが、練習中も「滑ってる、滑ってる。よかった~」とソワソワしていたという。「緊張とか体力面の不安とか全部吹っ飛んだ」。余計な懸念は頭から消し、人生で1度しかないシニアデビューの瞬間を満喫した。

 大会後に新SPを振り付けるため、演じたのは昨季のSP「スマイル」。競技会での披露はこれが最後だ。ステップの取りこぼしこそあったが、序盤のフリップ-トーループの連続3回転を含むジャンプは全て成功。輝く笑顔で演じきり、首位発進した。「自分の納得するスマイルの締めくくりで、感謝の気持ちを込められたかな」。有終の演技に自然と笑みがこぼれた。

 フリーで演じるのは荒川静香さんが06年トリノ五輪で金メダルを獲得した際の使用曲「トゥーランドット」。「最後まで滑れるように集中してやりたい」。リンク外で大物ぶりを発揮した真凜が、今度は氷上の雄大な舞で魅せる。

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