柔道日本代表が凱旋帰国 阿部、東京はオール一本で「金」目指す

 3日までブダペストで行われた柔道の世界選手権で金メダル8個を含むメダル13個を獲得した日本代表が5日、成田空港に帰国した。今大会から行われた男女混合団体戦優勝メンバーも含めたメダリスト、監督ら総勢20人が会見を行い、男子66キロ級王者の阿部一二三(20)=日体大=は「初めての世界選手権で自分の柔道を出せてすごくよかった。東京五輪に向けていい第一歩になった」と3年後を見据えた。

 金メダルラッシュの余韻が残る柔道祖国に、世界チャンピオンが凱旋帰国した。次世代エースとしての期待に見事に応えた阿部は「自分としてはすごく落ち着いていた。緊張やプレッシャーを受け止めて、自分の一本を取りにいく柔道が出せた」と充実感を漂わせた。

 一二三の“第二歩”へも視界は良好だ。阿部は今後1大会に出場した後、12月のグランドスラム(GS)東京大会に出場する。今年からは、世界選手権王者はGS東京も優勝すれば翌年の世界選手権代表に決まる。

 東京五輪の代表選考方法についてはまだ明らかになっていないものの、予想される最短ルートは18年世界選手権、同年GS東京、19年世界選手権、同年GS東京の4大会すべてで優勝すること。国内の代表選考会で体力、気力を消耗することがなくなり、じっくり練習を行えるため、今回見せた圧倒的な柔道にさらに磨きをかけられる。

 ただ、五輪3連覇の野村忠宏氏への憧れを公言しているだけに、真の最強王者への道のりが険しいことも承知している。「まだ世界王者に1回なっただけ。東京五輪に向けて、ここからまた努力したい」と阿部。今大会では、目標としていたオール一本勝ちはお預けとなっただけに「しっかり決めきれない部分があったので、そこを修正しないと。まだ完璧ではない」。柔道界の怪物はさらなる進化を誓った。

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