阿部詩インターハイ初V オール一本勝ち!「次はシニアで日本一に」

 「柔道・全国高校総体」(11日、郡山総合体育館)

 柔道女子52キロ級決勝で、東京五輪のホープ阿部詩(うた、17)=兵庫・夙川学院=が3分31秒内股で坪根菜々子(沖学園)に一本勝ちし、反則勝ちを含めてオール一本勝ちで初制覇。「もっと豪快な柔道をしたかったけどオール一本なので80点」とうなずいた。

 兄・阿部一二三(日体大)譲りの別格の強さを見せた。腰を引いて守る相手を内股、大腰で強引に引っこ抜く。昨年は初戦で敗退し、一週間泣き明かしただけに「どの試合よりも獲りたかったタイトルで緊張したけど、優勝できてホッとした」と胸をなで下ろした。

 夙川学院の松本純一郎監督は「しっかり技で決めて、審判に頼る柔道をしていない」と称賛。視察した日本代表の福見友子コーチは「警戒される中で投げ勝つのは、力がついている証拠。このペースでエースに成長してほしい」と期待した。

 次は11月の講道館杯から来年の日本代表入りを狙うが、「このままじゃ優勝は見えてこないので、もっと悪いところを直して、次はシニアで日本一になりたい」。2020年に向けて成長を誓った。

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