萩野6位、瀬戸銅2枚看板届かず…東京五輪へ出直し

 「競泳・世界選手権」(30日、ブダペスト)

 競泳男子400メートル個人メドレーで瀬戸大也(23)=ANA=が銅メダルを獲得したが、3連覇はならず。リオデジャネイロ五輪王者の萩野公介(22)=ブリヂストン=は6位に沈んだ。日本は競泳で銀4、銅3のメダルを獲得したが、3大会ぶりに金メダルはゼロ。2020年東京五輪に向け、日本代表の平井伯昌監督は危機感を募らせた。

 完敗だった。男子400メートル個人メドレーで日本が誇る二枚看板は優勝争いができず、瀬戸の銅メダル確保が精いっぱい。萩野と瀬戸はリオ五輪2位のケイリシュに太刀打ちできず、3年後の東京五輪に向けて出直しを強いられることになった。

 前半で勝機は消えた。後半が強いケイリシュに最初のバタフライでトップ通過を許した。背泳ぎもそろって伸びない。萩野は出だしからギアを上げたが、持ったのは「背泳ぎくらいまで」。瀬戸は三つ目の平泳ぎから「プランチェンジした」と表彰台狙いに転じた。得意の平泳ぎから一人旅となったライバルを見送るしかなかった。

 同じ1994年生まれの3人で、ケイリシュだけが昨年からスケールアップした。平井監督は「米国選手は23歳でぐっと伸びる」と指摘する。大学時代に練習時間を制限されている米国勢は、練習量が増える社会人1年目に飛躍する傾向があるという。一方、萩野は右肘手術の影響で今季は始動が遅れ、瀬戸はレースをたくさん重ねる調整法に変えてまだ試行錯誤の途上だ。

 日本の両雄は2013年から五輪と世界選手権の頂点を独占してきた。今回は苦杯をなめてきた競泳大国の有望株に軍配が上がった。瀬戸は「悔しい思いをしてしっかり練習してきた成果だと思う」と唇をかむ。萩野は東京五輪に向け「絶対に勝ってやるという気持ちでやっていく」と決意を新たにした。

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