真央さんへ…世界中から愛の寄せ書き 「いなかったら今のスケート界はない」

 「フィギュアスケート・国別対抗戦」(22日・代々木第一体育館)

 今シーズンのラストを飾る世界国別対抗戦。女子フリーが行われたこの日、試合会場は白熱した戦いとともに、長年世界のフィギュア界をけん引し、先日現役引退を発表した浅田真央さんへの思いに包まれた。日本チームの応援席には「まおちゃんありがとう」と書かれた大きな寄せ書きが掲げられた。

 主将を務めた村元哉中が発案したもの。日本選手全員はもちろん、来日していた各国の選手や、コーチのメッセージも書き込まれていた。試合後の会見で村元は「真央ちゃんがいなかったら、今のフィギュアスケートはない。心から感謝しているので…」と、涙。「だから少しでもスケート界からメッセージを、と思って用意しました」と、明かした。

 最初は日本選手だけの予定だったが「本当にみんなから愛された選手だったので。ほとんどの国のコーチや選手が書いてくれた」と、過去に真央さんのコーチを務めたラファエル・アルトゥニアン氏らも賛同してメッセージをくれたという。この寄せ書きは後日、真央さんに贈られる。

 真央さんよりも1つ年下のアシュリー・ワグナー(米国)も、試合後の会見で思いを語った。「私自身、マオ時代に育ってきた選手なので」。ライバルであり、お互いを高め合う存在だった盟友。「マオさんのおかげで、ファンがスケートを楽しむという文化が醸成されたと思う。彼女は先導役だった。リーダーとしてずっと引っ張ってきてくれた」と、感謝を口にした。

 その後も「初めてGPファイナルに出場した時、緊張してずいぶん前からスケート靴を履いていた私に、『まだ45分もあるよ』と声を掛けて、親切にしてくれたの」と、懐かしそうに思い出を語った。

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