青学大・原監督、快挙達成に万感「13年間積み上げて少しずつ花開いた」

 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 青学大は、指揮官のタクトが今年も的中した。原晋監督(49)は「13年間積み上げてきた伝統が少しずつ花開いた。各世代に心からありがとうと申し上げたい」と、史上初となる3連覇&3冠の快挙達成に万感の思いを明かした。3年ぶりの総合優勝を狙った往路4位の東洋大は、青学大から7分21秒差の11時間11分31秒で2位。往路ではトップと33秒差の2位につけた早大は3位に終わった。

 04年に就任し、グラウンドもバスもないところから築き上げた原イズムは“伝統”と呼べる域まで達した。箱根史上に残る偉業を達成した原監督は「初めて重圧を感じて胃がキリキリした」と安どの表情。直前になって主力に故障が相次ぐなど不安は山積したが、厳しい練習で培った圧倒的な選手層で他の追随を許さなかった。

 昨年“山の神”神野大地(現コニカミノルタ)らを擁した最強世代が卒業し、現4年の体制となったが、指揮官は「上の世代について優勝していた“山の神のおこぼれを頂いていた世代”」と自主性の欠如を指摘。「自分で何かを勝ち取れ」と就職活動でも手助けをせず、突き放した。

 象徴的なのが主将の安藤だ。卒業と同時に引退を決めており、数10社を受けたが不採用が続いた。「精神的にキツかった」。練習と並行して根気強く面接を受け続け、9月にようやく靴メーカーのニューバランスに内定。「今まで陸上は推薦でポンポン進学してきたが、いざ自分で進路をつかむとなると大変で、いい経験になった」と目の色を変えた。

 選手の自主性を促すと同時に、学生離れした厳しい練習で圧倒的な選手層を築き上げた。下田は「チームの常識のレベルがどんどん上がる。たとえば神野さんはずっと高いレベルでやっていて、練習後も毎回アイシングを行っていたが、今ではみんながやるようになった」と明かした。

 寮母として規律ある寮生活を支えた妻・美穂さんに対して指揮官は「監督を監督する立場で、選手からも私以上に信頼されている。心の底からサンキューと言いたい。ハッハッハ」と高笑いを響かせた。

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