白井健三、H難度「シライ3」成功させ床連覇 豊田国際

 「体操・豊田国際競技会」(10日、豊田市総合体育館)

 男子は床運動で白井健三(20)=日体大=が「シライ3」を成功させ、16・375点で2年連続3度目の優勝を飾った。

 開会式直後、最初の種目の3番目に登場した白井。1年前のこの大会で初めて成功させ、「シライ3」と名付けられたH難度の「後方伸身2回宙返り3回ひねり」など高難度の技を次々と披露し、会場を一瞬にして沸かせた。演技後は笑顔で客席に手を振ってファンの大声援に応えていた。「楽しく試合ができた。きょうは内容も結果もよかった」と振り返った。

 大会前は、演技会や大学の実習でふだん通りの練習ができる状況ではなかった。「12月という難しい時期に、(トップシーズンと)構成を変えずにやる。(難度を)落としては来年につながらない」と奮起し、2位以下を大きく引き離して圧勝した。

 白井を指導している日体大の畠田好章監督(44)は、ここ数カ月の状況を踏まえ「ミスは出てもおかしくなかった。今まで積み重ねてきたものがあったので、これだけできた」と踏ん張りをたたえた。白井は「きょうは、気持ちで持ってった感じ。通しきることができて自信になった」と、逆境を乗り越えたことで来季の飛躍へ手応えもつかんだ。

 11日には、2年連続2冠が懸かる跳馬に出場する。リオ五輪で銅メダルを獲得した技から半ひねり減らし「伸身ユルチェンコ3回ひねり」を起用する考えを明かした。

 「手堅く決めて、見ているお客さんが『今そんなに難しいことやったかな』と思うくらいの軽さとはつらつさで、明日も演技したい。結果だけでなくお客さんが感動するような跳馬をしたい」。最高の形でリオ五輪イヤーを締めくくる。

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