鶴竜、優勝に花添える14勝目「止まっていた時計がやっと動き出した」

八角理事長(右)から賜杯を受け取る鶴竜=福岡国際センター(撮影・開出牧)
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 「大相撲九州場所・千秋楽」(27日、福岡国際センター)

 前日の14日目に7場所ぶり3度目の優勝を決めた横綱鶴竜は、日馬富士を寄り切りで下し、有終の美を飾った。今場所は14勝1敗。日馬富士は11勝4敗で終えた。

 優勝インタビューでは、「また違った意味で本当にうれしい。この1年、2年けがに苦しんで、なかなか思うようにいかなくて、体と気持ちがかみ合わなかった。その中でやってきて、最後いい形になって、いい結果が出て本当によかった」と、喜びをかみ締めた。

 なかなか優勝争いに絡めず「横綱として責任を果たせないということが一番、悔しかったですし苦しかった」という。そんな中でも「僕が入った時から応援してくれるファンの皆さん、自分の家族もそうですけど、親方、おかみさん、全ての人の支えがあって、今の自分がある」とファンや周囲のサポートに感謝。インタビュアーから「支度部屋から出る時に奥さまからキスの祝福がありました。どんな感触でした?」と聞かれ、照れ笑いを浮かべながら「最高です」と話した。

 2年前の九州場所では、初日から10連勝して首位に立ったが、11日目に稀勢の里に敗れ、そこから失速した。今場所も全く同じ11日目に稀勢の里に敗れた。しかし「2年前に全く同じことがあって、そのままズルズルいって終わっちゃったんですけど、今度は絶対にそうはいかないように、成長したところを見せなきゃという気持ちだった」と気持ちを切り替え、12日目から白星を重ねた。「2年前に止まっていた時間がやっと動き出しました」と、喜びにひたった。

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