「逆転のバトン」 「リオdeいいね!」

 女子ダブルスで優勝し、喜ぶ高橋礼華(左)松友美佐紀の両選手(共同)
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 レスリング女子で3階級連続金メダルが出たとき、そのドラマ性をさらに高めたのが全て逆転劇だったことです。ことの始まりは48キロ級の登坂絵莉選手。残り5秒からのタックルでアゼルバイジャンの選手に勝利しました。「これで取れなかったら後悔する」という執念が、初出場で金メダルという結果に結びつきました。

 直後の58キロ級は絶対女王の伊調馨選手です。まさかの劣勢を強いられましたが、残り3秒で大逆転しました。伊調選手は自身の試合の直前、登坂選手の勝ち方を見ていたそうです。試合後に「自分はああならないようにしようと思った」と冗談めかして語っていましたが、登坂選手の粘り強さが自身のモチベーションにつながったはずです。

 続く69キロ級の土性沙羅選手は、最後まで諦めない2人の姿を見て「負けてられないって気持ちになった」といいます。昨年の世界女王との決勝戦は、ラスト30秒の攻撃で試合をひっくり返すと、重量級に初めての金メダルをもたらしました。

 逆転劇はレスリングだけにとどまりません。

 バドミントン女子ダブルス決勝に進出した高橋礼華・松友美佐紀ペアは、勝敗を決める第3ゲームでデンマークのペアに16-19とリードされました。その時、高橋選手の頭をよぎったのは前日のレスリング女子の逆転勝ち。「逆転はあり得る」と自分に言い聞かせ、見事な5連続ポイントでバドミントン日本勢初の金メダルを獲得しました。

 レスリングからバドミントンへとつながった「逆転のバトン」。リオオリンピックが閉幕しても、今後の日本勢にこのバトンが渡っていくことを願ってやみません。

(リオデジャネイロ共同=飯塚麻代)

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