錦織16強 サッカー日本敗退ショックも

 「全豪オープンテニス」(24日、メルボルン)

 シングルス3回戦で男子第5シードの錦織圭(25)=日清食品=は世界ランキング38位のスティーブ・ジョンソン(米国)に6-7、6-1、6-2、6-3で勝ち、4年連続でベスト16となる4回戦に進んだ。4回戦は第9シードのダビド・フェレール(スペイン)と26日に対戦する。

 もう、派手なガッツポーズはなかった。マッチポイントでのジョンソンのショットをアウトと確信を持って見送ると、錦織は両手を広げて満面の笑みを作った。日本勢初となる四大大会4年連続16強。そして四大大会の通算40勝目に到達。まるでシナリオがあるかのような、鮮やかな2試合連続の逆転劇だった。

 1回戦のアルマグロ、2回戦のドディグ同様、ジョンソンも錦織とのストローク戦を避け、早めに勝負をかけてきた。最速215キロのサーブに苦しんで1セット目はタイブレークの末に奪われ「単純に自分が少し硬くなった。気持ちの問題」とすぐさま切り替えた。

 その気持ちに影響を与えた出来事が、テレビ観戦した前夜のサッカー日本代表の準々決勝敗退だった。小学生時代は自身もプレーしていた筋金入りのサッカーファン。これまでMF香川、DF長友とは親交があったが、今大会の初戦直前にはメルボルンに日本代表がやってきたこともあって、知人を通じてFW本田と短時間ながら初対面を果たした。

 さらに初戦後には日本対ヨルダンの試合を家族らとともに観戦。錦織に近い関係者によると、22度目の出場となる四大大会中に他の競技を見に行ったことは過去に一度もないという。同関係者は「刺激になるとか、息抜きというより、本当に好きだからでしょう」と明かす。

 この日の会見では豪州メディアからもサッカー日本代表に対する質問が相次いだ。単純に感想を問うものや、テニス人気とサッカー人気の比較のほか「アギーレ監督は続投すべきか」との質問も飛ぶ。これには「わかりません、わかりません」と苦笑する場面も。

 「ちょっとショックはありました」。錦織は、日本代表の敗戦をそう静かに振り返った。それでも、自身は2セット目から見事なギアチェンジで3セット連取し、終わってみれば快勝劇。日本代表が去ったオーストラリアの地で、白星街道を突き進む。

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