怪物ピンチ!逸ノ城が初の連敗発進

 「大相撲初場所・2日目」(12日、両国国技館)

 関脇逸ノ城(21)はベテランの安美錦に左からの肩透かしで転がされ、入幕3場所目で初めての連敗スタートとなった。白鵬、日馬富士の両横綱は快勝したが、鶴竜は宝富士に上手投げで敗れて初金星を献上した。かど番の大関豪栄道も照ノ富士に決め倒されて早くも土がついた。

 怪物の勢いが消えた。逸ノ城は立ち合いで得意の右を差したが、安美錦に振りほどかれるとまともに引いてしまった。ベテランは勝負どころを見逃してくれない。一気の押しでズルズルと後退、左からの肩透かしに202キロの巨体が横転した。

 初日からの連敗は入幕3場所目で初めて。初日の遠藤戦に続いて、不本意な内容の敗戦に気落ちは隠せない。「引いたのが良くなかった?そうですね。右を差して前に出たかったけど…」と力なく話した。

 壁にぶち当たった逸ノ城に北の湖理事長(元横綱)は「攻め方を覚えられてきたということ。厳しい立ち合いをしないと自分の展開にはならない」と、次世代を背負うホープに対してあえて苦言を呈した。

 「あしたから頑張ります」と巻き返しを期した逸ノ城。新入幕の昨年9月場所で1横綱2大関を倒して13勝、新関脇の先場所も稽古不足ながら勝ち越しと常識を覆してきたモンスターだが、このピンチを乗り越えることができるのか。

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