秋季キャンプの注目選手は“W高橋”と加藤

 来年球団初の“リーグ3連覇”を目指す緒方カープの秋季キャンプが、7日から宮崎・日南でスタートした。当初の“予定通り”なら、主力は日本シリーズの激闘の疲れを癒やし、中堅や若手は大舞台に立てる実力を養う時期になるはずだったが、思わぬCSフィイナルでの敗退でほぼ全員が「来季こそ!」の思いを胸に秘めた「鍛錬の日々」になった。パの王者・ソフトバンクの日本一を見て、皆がそう思ったのではないだろうか。

 とはいえ、秋季キャンプは次代を担う若手の成長を促す場。その意味で注目しているのは、プロ1年目の高橋昴、2年目の高橋樹の両左腕だ。DeNAとのCSフィイナルで痛感したのは、やはり「左投手が必要」ということ。先発、中継ぎを含めて左腕は助っ人のジョンソン1人。来年はこの状況を何とかしたい。“W高橋”が1軍に食い込んでくるようなら、またいい意味での競争が起きる。

それにもう1人、去年のドラフト1位・加藤がどう化けるか。初登板で九回1死までノーヒートノーランという快投を演じて以来、制球難から長い2軍生活を余儀なくされた。本人は失意のシーズンだったと思うが、2年目の来年こそ何とか飛躍のきっかけを掴んでもらいたい。日南には行かず、由宇(山口)に異例の居残りになったようだが、時間をかけて首脳陣と話し合い、自分と向き合ってほしい。

 自己流を貫くのもいいが、悪い時は他の人の話を参考にし、取り入れる柔軟性も必要。加藤にとっては人間的にも成長できるいい期間になると思う。薮田が中継ぎから先発に回って開花したように、加藤もまず中継ぎの一角に入ることが必須。馬力のある彼が出てくれば、中盤により余裕が生まれる。

 目的をしっかり持ってやらないと時間はアッという間に過ぎる。“W高橋”に加藤、打つ方では西川、野間、坂倉…。彼らに目に見えた成長が伺えればしめたもの。今週、日南へそれを確認しに行ってくる。

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