ベスト8敗退の侍ジャパンに希望の光 森下翔太が一時勝ち越し3ラン 大谷も認めた存在感 鈴木の代役「務め上げた」

3回、3ランを放ち、雄たけびを上げる(撮影・伊藤笙子)
3回、3ランを放った森下を迎える大谷(16)と佐藤輝(7)=共同
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 「WBC・準々決勝、侍ジャパン5-8ベネズエラ代表」(14日、マイアミ)

 第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝が14日(日本時間15日)、米マイアミで行われ、日本代表「侍ジャパン」は5-8でベネズエラに敗れた。2連覇の夢は途絶え、過去最低のベスト8で敗退。「マイアミの悲劇」に日本中が肩を落としたが、若き侍たちは未来の日本球界に希望の光をともした。阪神の森下翔太外野手(25)は途中出場で一時は勝ち越しとなる3ランを放った。貴重な経験を無駄にせず、次はタテジマでの連覇を目指す。

 腹の底から声を出し、全身で喜びの感情を爆発させた。森下が代役ということを忘れさせる、一時勝ち越しの3ラン。「ああいうところで打つことを求められて選ばれたと思う」。森下翔太という野球人の魅力を最大限に表した、ここぞでの一発。マイアミから日本へ希望の虹を架けた。

 二回の守備から緊急出場。初回の盗塁で鈴木が右膝を痛め、白羽の矢が立った。立ち上がりから相手に先制され、追い付いても引き離される。焦りや不安、恐怖と負の感情が先走ってもおかしくない状況だった。そんな時でも強くいられるのが持ち味の一つ。そして、鈴木の思いも背負った。

 「誠也さんも出たい、結果を残したいという思いが絶対あったと思う。自分が代われるように、自分の中でも心の準備をしながらやった」

 佐藤輝の適時二塁打で同点に追いつき、なおも1死二、三塁。追い込まれながら、R・スアレスの得意球チェンジアップに食らい付いた。打った瞬間に右手を掲げ、二塁を回ると日本応援団に再び右手を突き上げる。「本当に自分の打撃ができた」。本塁生還時には雄たけびを上げ、大谷と元気いっぱいにハイタッチ。「しっかりと代役を務め上げていた」と、大谷も認める存在感だった。阪神の選手がWBCの決勝ラウンドで本塁打を記録するのは初めてで、「MORISHITA」が世界に衝撃を与えた。

 この瞬間、一番にベンチを飛び出したのが井端監督だった。プロ入り後、何度も代表に招集してくれた。買われたのは天性の勝負強さ。「彼の持っている一番の能力というのは、一振りでチームの雰囲気を変えられること」と今大会も代打の切り札として期待された。だからこそ、指揮官への恩は返しても返しきれない。

 「この経験を次の機会に生かせるように、自分の中でもっとレベルアップしていきたい」

 2028年ロサンゼルス五輪、雪辱を期す第7回WBCもやって来る。侍ジャパンでの5試合で一流選手の技術を実感した。「まだまだ足りない部分が多いと感じた。生で体験できたことがシーズンや国際試合につながる」。まだ25歳。日本は敗れたが、必ず明るい未来をつくらなければいけない。井端監督のため、日本野球の発展のため、森下は日の丸を背負い続ける男へと進化していく。

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