侍ジャパン・佐藤輝 WBC初安打&初打点「一本出て良かった」代打で千金タイムリー 大谷も「ナイスバッティング」
「WBC東京プール presented by ディップ 侍ジャパン4-3オーストラリア代表」(8日、東京ドーム)
内に秘めていた感情を爆発させるように、二塁上でお茶を点(た)てた。ついに飛び出した、侍ジャパン・佐藤輝のWBC初安打は貴重な適時二塁打。「点を取りたいという気持ちだけで打席に向かった。自分としても1本出て良かったです」。この一打が侍ジャパンの1位通過を呼び込んだ。
1点リードの八回1死一、三塁。ここぞの代打として出番がやってきた。「積極的にいくのが僕の持ち味なんでね」。ハンプトンの初球141キロ速球を流し打つと、左翼線にポトリ。三走の周東を本塁に迎え入れ、二塁に到達すると手をグルグルと回した。極上のお茶を点て、ゴクリと飲み干す。佐藤輝が侍ジャパンに刻んだ、大きな1点だった。
今大会は代打を主戦場とし、2試合で2打数無安打。四球こそ選んだが、本来の姿は発揮できていなかった。それでも試合後に悲観した様子は見せない。勝利には「やったぁ」と喜び、「また次」と自身に言い聞かせるように切り替えていた。
小学4年生の時、輝明少年はテレビの前で第2回大会の決勝を見た。憧れのイチローが決勝打を放ち、連覇に貢献。「子どもながらにかっこいいと思いながら見てましたね」。次の日からマネをして、バットを振った。あれから17年。2度目の連覇を目指す侍の一人として、グラウンドに立っている。
日の丸を背負う重圧は計り知れない。でも、宮崎での合宿から笑顔が目立つ。大谷とも打ち解けたようで、試合前のフリー打撃で談笑。この日もタイムリーの後、大谷に「ナイスバッティング」と声をかけられ、無邪気に笑っていた。
無傷の3連勝でC組1位通過が決定。野球の国際試合で60年ぶりの天覧試合という大舞台で、虎の4番の実力を証明してみせた。「負けられない戦いはこの3試合もやってきた。アメリカに行かないと分からないこともありますけど頑張ります」。次のチェコ戦、そしてマイアミで暴れる準備はできた。憧れた背番号51の背中に一歩ずつ近づこうとしている。
◆阪神所属選手のWBCでの打点 阪神所属選手がWBCで打点を記録したのは2013年の第3回大会2次リーグ・オランダ戦で鳥谷敬がソロ本塁打を放って以来、3大会ぶり。安打も同大会での鳥谷以来だった。
