侍・佐々木朗希 世界デビュー相手に不足なし 剛速球VS強力打線、メキシコ斬る! 到着その日に生観戦

 日本代表・佐々木朗希
 キャッチボールで調整する佐々木朗(共同)
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 「WBC準々決勝、メキシコ代表5-4プエルトリコ代表」(17日、マイアミ)

 野球日本代表「侍ジャパン」の佐々木朗希投手(21)が17日(日本時間18日)、準々決勝の「メキシコ-プエルトリコ」戦を岡本和、村上らと視察した。チームはこの日午前3時にマイアミ到着。20日(日本時間21日)に行われる準決勝に先発予定の右腕はマイアミ市内で自主練習を行った後、決戦の地となる球場の雰囲気をスタンドから体感した。相手はメキシコに決定。強力打線VS剛速球-。「ROKI」が力でねじ伏せる。

 見慣れない角度から見る景色を、佐々木朗は瞳に焼き付けていた。異国のファンに囲まれ、スタンドから敵情視察。「まだ試合を見たわけではないので分からないですけど、いいバッターがたくさんいると思う」。こう話していた右腕は、熱気に包まれた決戦の地で、早くもイメージを具現化した。世界一奪還へ、悔いは残さない。

 4強のうち3つが決まった中で、ここまで全勝で勝ち上がってきたのは侍ジャパンのみ。だが、圧倒的な強さを見せてきたからこそ、佐々木朗は一つの隙も見せたくなかった。長時間のフライトを終えた直後に練習→試合観戦で闘魂注入。「しっかり映像を見ながら勉強していきたい」と意気込んでいたが、生で見て、肌で感じる姿に勝るデータはなかった。

 七回に逆転し、そのまま逃げ切ったメキシコだ。同国初の準決勝進出とあって、球場全体の後押しや勢いも肌で感じた。それでも、託された試合で負けるわけにはいかない。チャーター機で約13時間のフライトだったが、「よく寝られました」と佐々木朗。この日は早速マイアミの日差しに照らされながら山本や宮城、高橋宏らとピックアップ練習に参加し、「体をほぐすイメージ。時差ぼけもなく順調です」と話した。

 決勝進出の切符を懸けて、20日(日本時間21日)の準決勝・メキシコ戦のマウンドを目指す。1次リーグでは11日のチェコ戦に先発し、3回2/3を2安打1失点と力投。WBC初白星を挙げたが、「球数が許す限り多くイニングを投げたいと思っていた」と途中降板には唇をかんだ。反省と修正をし、挑む中9日の舞台では「勝利」だけを求めていく。

 「(対戦相手がどこでも)一番は自分のできるパフォーマンスを出すことが大事だと思うので、そのためにいい状態で臨めるようにしたいなと思います」

 球数制限も95球まで緩和される中、どんな投球で世界を魅了するのか-。日本の「朗希」から、世界の「ROKI」へのデビュー戦にぬかりはない。さあ頂点まで、あと2勝だ。

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