侍・大谷 160メートル驚弾3発 初フリー打撃“SHO TIME”に全野手陣集結

 フリー打撃で特大弾を放ち、両手を上げる大谷(撮影・伊藤笙子)
 フリー打撃で快音を響かせる大谷。左端はびっくりのヌートバー(撮影・金田祐二)
 大谷の打撃練習全景
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 「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023、日本代表4-1中日」(4日、バンテリンドーム)

 これがメジャートップクラスの打撃だ。侍ジャパンの大谷翔平投手(28)が4日、合流2日目に初のフリー打撃を行い、驚愕(きょうがく)の推定160メートル弾を放った。打撃ケージ裏には村上や山川ら野手全員が勢ぞろい。外野では投手陣も動きを止めて見つめるなど、ファンだけではなく、球場全体が異様な雰囲気に包まれるほどの衝撃度だった。

 拍手とどよめきが、バンテリンドームに充満する。快音をかき消さないように静まり返る少しの間が、異様な雰囲気を加速させた。全員の視線の先にいる大谷が驚愕のフリー打撃。度肝を抜いた160メートル弾だ。

 ファンも、選手も全員が待ちわびていた光景だった。大谷がバットを片手にケージへ。それだけで拍手が巻き起こる。「早い時間からいっぱいお客さんも入ってもらって、すごくいい雰囲気で本番まで迎えられる」。大フィーバーで定刻より5分早められた開場時間に、超満員のスタンド。異例尽くしの中、感謝の打撃練習だった。

 いきなり右方向へ鋭い打球を連発。そして4スイング目だった。放たれた白球が悠々と広いバンテリンドームのバックスクリーンを直撃。さぁ“SHO TIME”の始まりだ。圧巻だったのは11スイング目からだ。中本、右本と軽快に快音を響かせると、そこから驚きの弾道が続いた。

 13球目。鋭くバットを振り抜くと、打球は瞬く間に最上階の5階席上段へ。どよめきを超えるざわめきが起こる中で、興奮冷めやまないまま、さらに5階席へもう一発。打撃ケージ裏には村上や山川ら主砲だけでなく、全野手陣が集結。さらにダルビッシュも駆けつける非常事態が、さらに球場のボルテージを上げた。

 フェンスを越えなくても、外野頭上を襲う痛烈な打球も多数あった。5階席への特大アーチ3本を含む9柵越えに、野手陣は全員であんぐり顔。フリー打撃で同組だったヌートバーもあきれ顔だったが、大谷は“どん引きナイン”の傍らで爽やかな笑顔で確信歩きも披露。両手を上げて、声援に応えた。

 時差ボケと戦いながら迎えた、合流2日目。投手練習ではキャッチボールも行い、そこでも投手陣から熱視線が注がれた。「ベストなパフォーマンスをゲーム時間に持ってこられる準備をしたいし、練習の内容もそれに合わせて強度を上げていきたい」。二刀流で目指す世界一奪還。規格外のフルスイングは、始まりの序章に過ぎない。

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