侍、遅すぎた反撃…キューバに完敗

 「WBC・1次ラウンドA組、日本3‐6キューバ」(6日、ヤフオク)

 日本は2勝1敗の2位通過となった。キューバが3戦全勝で1位。日本は投手陣が失点を重ね、打線は八回まで拙攻を繰り返してゼロ行進。九回に3点を奪って猛追したが、6失点はあまりにも重すぎた。2次ラウンド1組(8~12日、東京ドーム)の日本は、1次ラウンドB組1位の台湾と8日に対戦する。

 勢いをつけることはできなかった。九回に3点を返す粘りを見せたが、WBC2大会で3連勝していたキューバに敗戦。山本監督は「最後は粘ったが、それまでタイムリーが出なかった。つながらないゲームだった」と拙攻を嘆いた。

 あと一本が出なかった。二回から四回まで、3イニング連続で得点圏に走者を進めながら無得点。2点を追う六回には1死一、三塁の絶好機で稲葉が痛恨の投併殺に倒れた。3ボール1ストライクから果敢にバットを振ったが、結果は最悪だった。

 九回は3点を返し、なお2死一、二塁。打順は4番に回ってきたが、打席には相川。八回裏の守備から主砲の阿部を下げていたことが、裏目に出てしまった。相川は三振に倒れ、ゲームセット。指揮官が「勝ちに行く」と意気込んでいた一戦は、皮肉な結末を迎えてしまった。

 “ショック療法”も実らなかった。不振の長野を1番に戻したが、4打数1安打2三振。九回に適時内野安打を放ったが、本人は前向きに捉えることができず「迷惑をかけ、申し訳ない」と沈痛な表情を浮かべた。

 “赤い稲妻”を勢いづかせ、橋上戦略コーチが大会前から「韓国より強いかもしれない」と恐れていた台湾と、2次ラウンド初戦で激突することになった。しかも、日本戦ではメジャー経験も豊富なエースの王建民の先発が予想されている。

 難敵との対戦を前に、山本監督が「まだまだ、状態がいいのがいれば、悪いのもいる」と漏らすように打線の不安は山積みだ。4番の阿部は8打数無安打、この試合で安打をマークした長野と稲葉も、本調子には程遠い。大事を取ったとはいえ、打線の核となる内川も腰に不安を抱える。

 ただ、後ろを振り返ってもいられない。7日に帰京、8日から勝負の2次ラウンドが始まる。「今日の負けは負けで反省し、また新しいラウンドに入る」。気持ちを切り替え、打倒・台湾に全力を注ぐ。

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