巨人・ゲレーロを笑えない…今振り返る“虎ウマ”グリーンウェルの悲
巨人ゲレーロが首脳陣とモメているらしい。でも宿敵の内紛を笑ってばかりはいられない。阪神ファンのトラウマ“グリーンウェル事件”を改めて振り返ってみた(敬称略)。
公開日:2018.7.16
謎の帰国から約1カ月、何とも不穏な記事が載った。ダイエー(現ソフトバンク)球団代表の「阪神はだまされている」発言だ。ダイエーといえば前年の95年に、これまた現役バリバリのメジャーリーガー、ケビン・ミッチェルに振り回された“先輩”。聞けばミッチェルとグリーンウェルは代理人が同じとか。G砲は本当に来るのか…虎党の心に不安が立ち込めた。
※ケビン・ミッチェル騒動…ダイエー入団時点で、メジャー通算11年220本塁打の強打者だったミッチェル。日本デビューとなった95年の開幕戦で初打席満塁本塁打を放つなど実力の片りんを見せたが、故障を理由に2度の「無断帰国」をした結果、8月に解雇される。その後年俸の全額支払いを要求し裁判沙汰にまでなった。
やっぱり来ない気か?3月末には「祖母が危篤だから」
グリーンウェルだけに!?GW(ゴールデンウィーク)にやっと来る
帰国から約2カ月。紆余曲折の末、4月30日にようやくグリーンウェルが再来日することになった。今度はホンマやろな。虎党の思いを代弁するかのような大きさの文字が1面に躍る。それもそのはず、後に“暗黒時代ど真ん中”と呼ばれるこの97年の開幕オーダーは、3番・新庄、4番・桧山、5番・八木、6番・平塚という中軸打線だったのだから。
5月3日にド派手デビュー!デイリーも手のひら返しで「本物やで」
ついに訪れたグリーンウェルのデビューは5月3日の広島戦。先制打&ダメ押し三塁打の2安打2打点と現役メジャーの名に恥じぬ活躍にゴールデンウィークの甲子園は大いに沸いた。「これは本物や!イケるで」。