「プロ野球選手もやっている練習だよ」元ヤクルト上田さんの情熱指導 かみじょうたけしが目撃

 少し前のことですが、岡山の関西高校にお邪魔する機会がありました。きっかけは昨年に現役を引退された、同高OBで元ヤクルトの上田剛史さんです。

 スカイAの番組でご一緒した時に、母校で指導されているというのを伺いまして。上田さんは東京から岡山に通われていますが「ぜひ一度見に来てください」というお言葉に甘えて、見に行かせてもらいました。

 当日、グラウンドに到着したのがお昼の1時ぐらい。そこから夜8時までの練習でしたが、7時間の練習中、上田さんは一度も座ることなく、立ちっぱなしで指導されていました。

 その日の練習は「バッティングの強化の日でバッティングしかしないです」ということで、1人1日3000スイングというのを決めて、ひたすら振り込まれていました。「岡山で一番振っている自信があります」と言われるのも分かる練習量で。ちなみにその翌日は守備練習だけの予定とのことで、そういった形でメニューを組まれているそうです。

 バッティング練習でも、トスバッティングではスタンスを広げて打つ形や、わざと高いボールを上げて、上から叩くようなスイングの練習をしたりとか。藤井監督に伺うと、上田さんが全部、メニューを組んで指導にあたっているとのことで。他にも、球場の外野のポール間を歩きながら素振りをする練習も行われていました。

 1回スイングするごとに進んでいくという、周りから見れば古典的というか地味に映る練習でしたが、この練習を取り入れた時に上田さんは「ヤクルトで、プロ野球選手もやっている練習だよ」と言うと、選手は目の色を変えて取り組みだしたと。プロ野球は華やかな世界ですが「地味なしんどい練習の積み重ねで、すごい選手になるというのを分かってほしい」という思いで、そういった話もされるそうです。

 選手にとっても、昨年までプロ野球で活躍されていた人からの指導は、ありがたいことだと思うんです。それに上田さんは、在籍する90人ぐらいの選手の名前もしっかりと覚えられていて。毎日指導にあたる立場ではない中で、当たり前なようで簡単ではないことだと思いますが、選手も名前で呼ばれたらうれしいはずで、気持ちも入りますよね。

 上田さんはヤクルトでもムードメーカーのような感じがありましたが、常に声を出されていて練習も明るい雰囲気で。藤井監督も、最初は月に3日ぐらい来てもらえたらと思っていたところで「今は10日ぐらい来てくれています」と感謝されてました。そこからも本気度が伝わります。

 関西は14年夏を最後に甲子園から遠ざかっています。上田さんは「自分が甲子園に出て人生が変わったので、選手にも経験させてやりたい」と話されていました。上田さんの情熱で関西がどう変わっていくか。夏の岡山大会が楽しみです。

◆かみじょうたけし(本名・上条剛志)1977年12月31日生まれ。兵庫県淡路島出身。龍谷大卒。血液型A型。身長170cm、体重50kg。高校野球大好き芸人として知られる。趣味・特技は競輪予想、モノマネ。

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