広島・佐藤啓 新井監督がゲキ「ギラギラして」 逆転CSへ11からDeNA2連戦 「最後に後悔したくない」背水の陣で飛躍を
「阪神(降雨中止)広島」(10日、甲子園球場)
広島の佐藤啓介内野手(25)が10日、雨にも負けず前を向いた。甲子園での阪神戦は雨天中止。2試合連続でのスタメン出場は流れたものの、すぐに気持ちを切り替え、11日からのDeNA2連戦(マツダ)を見据えた。大逆転でのクライマックスシリーズ(CS)を目指す上で決して負けられない相手。シーズン当初から貫く、一打席に懸ける覚悟を胸に、チームを勝利へ導く。
練習開始直後から降り始めた雨が、次第に強さを増す。グラウンドでの打撃練習は中止。ナインは急きょ、三塁側のブルペンでバットを振った。試合開始前に中止が決定。佐藤啓は「仕方がないので、切り替えて頑張りたい」と力を込めた。
2試合連続でのスタメン出場が予定されていた。前日9日は「6番・一塁」でグラウンドに立ち2安打を記録。守備では阪神・前川のライナーに、体を投げ出して飛びつき、ピンチを未然に防いだ。攻守に存在感を示した2時間58分間だった。
左腕の高橋が先発であってもスタメンに名を連ね、首脳陣の期待に応えてみせた。「左投手でもいけることを証明し続けないと、次のチャンスは回ってこない」。具体的なことは明言しなかったが、昨秋の「みやざきフェニックス・リーグ」から継続してきた技術的な部分の改善が、形として実を結んでいる。
9月は7試合中5試合にスタメン出場し、打率・300、2本塁打をマーク。今季の試合出場数は自己最多を更新する52試合まで伸びている。
3年目を迎えた今季は「結果が出なかったら、野球をやめなきゃいけないかもしれない」という背水の陣で臨んだ。だからこそ、たどり着いた境地もあった。「最後に後悔したくない。今ある一瞬や、野球ができる幸せに気付くことが大切」。野球に向き合う全ての時間を、これまで以上に大事にした。結果を求めながら打席に向き合える感謝を、大きな力に変えてきたことが、飛躍のシーズンにつながった。
CS進出を狙うチームに佐藤啓らの成長と台頭は欠かせない。新井監督は若鯉の躍動を期待。「啓介(佐藤啓)にせよ、奨成(中村奨)にせよ、名原もいる。成(勝田)もいる。今、出ている若い選手は『このまま定位置を取ってやるんだ』というくらい、ギラギラしてプレーしてもらいたい」と背中を押した。
11日からは本拠地でDeNA2連戦に臨む。生き残りを懸けた極めて重要な戦いだ。「チームの勝ちに貢献するような仕事ができたらいい」と佐藤啓。指揮官が望む“ギラギラ感”を全身からみなぎらせながら、覚悟を刻んだバットで歓喜を手繰り寄せる一打を放ってみせる。
