広島・佐藤啓 初の地元凱旋弾!思い出詰まったバンテリンで2号3ラン 「日々が勝負」 逆転負けで連勝ストップも
「中日5-4広島」(2日、バンテリンドーム)
広島・佐藤啓介内野手(25)が初の地元凱旋弾を放った。1-1の五回2死一、二塁で右翼席へ放り込む2号3ラン。愛知県出身の若鯉はプロ初となる2番でのスタメン出場。パンチ力を見せつけ、首脳陣の期待に応えた。チームは逆転負けを喫し、3位・DeNAとのゲーム差が再び4・5に広がった。
さまざまな感情が交差する試合だった。逆転負けを喫した試合後の通路。佐藤啓は「その瞬間は、すごくうれしかったんですけど…。次は勝ちに貢献したい」と言葉を絞り出した。プロ2本目の本塁打は初の凱旋弾。喜びをかみしめたものの敗戦を受け、気持ちを切り替える真摯(しんし)な姿勢がにじみ出ていた。
1-1の五回2死一、二塁。涌井のカットボールを鋭く振り抜き、右翼席へ3ランを突き刺した。「良い反応で、一振りで仕留めることができた」。完璧に捉え、手応えは十分。一塁を回ると、人さし指を突き上げた。
8月25日のDeNA戦(マツダ)でプロ1号を決めた。2号3ランは、地元・愛知で決めた。同県大治町(おおはるちょう)出身。名古屋市の西部に隣接しており、少年時代はバンテリンドームへ何度も足を運び、試合を観戦していた。思い出の詰まった球場での出場は今季6試合目。特別な一発となった。
7月14日のDeNA戦以来のスタメン出場は、初の2番での起用だった。状況に応じ、求められる役割が異なる難しい打順にも「どうやって戦うか、常に頭の中でイメージしながら試合を見てきたので、準備はできていた」ときっぱり。期待に応えた若鯉を、新井監督は「ナイススイング。本当に良い本塁打だった」とたたえた。
48試合に出場している今季。成長の裏には精神面の進化がある。メンタルコーチと契約して指導を受けることで、自身の意識改革を進めてきた。「プロ野球をやる目的や目標を整理し、設定した。明確になったことで、日々集中して取り組めている。それが大きい」と語る。自らと向き合い、つかんだ確かな変化に手応えを感じている。
チームは、終盤に逆転を許し、黒星を喫した。3位・DeNAとのゲーム差は再び4・5に戻った。クライマックスシリーズ(CS)進出を狙う上で負けられない戦いが続く。
「与えられた場所で結果を出したい。日々が勝負。明日(3日)も頑張りたい」と、前を向いてバスに乗り込んだ。敗戦の悔しさを感じながら、しっかりと踏みしめるその一歩一歩が、成長へとつながる。
