広島・島内 1軍合流「球の質が戻ってきた」 大瀬良から2軍生活で大きな刺激「ひたむきにやっていくしかない」

 広島・島内颯太郎投手(29)が1日、不退転の覚悟で腕を振る決意を示した。不調のため長く2軍で再調整し、6月30日に1軍に合流した。シーズンは7月戦線に突入。上位を目指す上で、勝ち続けていくしかない。150キロを超える剛球で打者をねじ伏せ、勝利のバイパスをつくっていく。

 本格的な夏場を前に、パワーピッチャーが1軍に帰ってきた。悔しさをエネルギーに変えて、フォームの修正を終了。本来の姿を取り戻した島内は「ここで活躍するのが一番。もう結果を残すしかない」と力を込めた。

 2軍では、左肩の開きや体重移動の修正に徹底して取り組んだ。体の横ブレによる制球難を克服するためだ。

 出場選手登録抹消前は5試合で0勝1敗、防御率8・31。4月18日の抹消から約2カ月。6月19日のファームリーグ・ソフトバンク戦で1回無安打2奪三振無失点。最速は152キロを計測し、光明を見いだした。

 「1軍にいたときは、球に力を伝えようとしすぎて、体が前へ前へと突っ込んでいた。今の感覚としては『その場で投げる』イメージ。あえて体重を後ろに残す感覚で投げることで、腕が体の横で振れるようになった」

 試行錯誤を重ね、リリース時に球の重みを感じられるようになり「スピードそれ相応の力強さだったり、球の質が戻ってきた」と確かな手応えを実感する。

 2軍生活では、同じく練習に打ち込む大瀬良の姿に大きな刺激を受けた。常にひたむきに、自分自身と向き合い、懸命に汗を流す戦番号14に「大瀬良さんほどの投手でも、こういうことがある世界。下を向いている場合じゃない。ひたむきにやっていくしかない」と気持ちを新たにした。

 大瀬良からは「こういう波は絶対あるから、早く上がれるように頑張ろう」と声をかけられ、前を向いた。

 離脱中も、欠かさず1軍の試合を確認した。救援陣は遠藤、高、辻ら若鯉が躍動。中崎や森浦ら実績組の安定感も光る。前日6月30日のDeNA戦は、中継ぎ4投手が無失点リレーで逆転勝利を呼び込んだ。自身の登板はなかったものの、一体感があるブルペンは熱気にあふれていた。

 昨季、チームは7月に4勝16敗3分けと大きく負け越した。今季、同じ轍(てつ)を踏まないために、身を粉にして腕を振る決意だ。「ここからまた首脳陣やチームの信頼を一つずつ積み重ねていきたい」。どん底を味わった右腕が、再び勝利の方程式へと返り咲くための逆襲劇が始まる。

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