広島・名原 吠えた七回同点三塁打→捕逸で一時勝ち越し 九回森浦まさかで2試合連続延長12回でドローも 代走辰見二盗&三盗

7回、同点となる適時打を放ち、三塁へ向かう名原(撮影・北村雅宏)
同点となる適時三塁打を放ち、ほえる名原
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 「広島2-2オリックス」(5日、マツダスタジアム)

 広島は1点を追う七回2死三塁、名原典彦外野手(25)が右中間への適時三塁打を放って追い付き、相手の捕逸で一時は勝ち越した。ただ、勝利目前の九回に抑えの森浦が失点。2試合連続の延長戦に突入したが、引き分けに終わった。前日4日は4時間51分、この日は4時間5分と2日間で約9時間に及ぶ死闘を演じた。

 塁上で背番号92の感情が爆発した。ブレーク街道を突き進む名原がまた魅せた。1点を追う七回に一時同点となる適時三塁打。「弱気になることなく積極的にスイングできた。辰見の三盗で冷静になれた。明日も気合と根性で戦っていきたい」と懸命さを隠すことなく、汗を拭った。

 力強いまなざしに鋭さが増した。七回2死三塁。2ボールから寺西が投じた直球を振り抜くと、ライナー性の打球は右翼手の横を抜けていった。スタンドは総立ち。地元・広島の大歓声を浴びながら、必死の形相で二塁ベースを蹴ると、三塁に到達した。両拳を握りしめ、力の限り、ほえた。活躍するたびに発している「気合と根性」を全身で表現。その後、捕逸で一時勝ち越しの生還も果たした。

 七回の攻撃では代走・辰見の脚力も忘れてはならない。1死一塁から代走としてコールされると二盗成功。2死後には三盗も決めて、好機を拡大した。これで今季の盗塁は12となり、成功率は80%まで上昇。「まだまだ積み重ねていきたい」と語っていた若武者が勝負どころで光り輝いた。

 辰見と名原はともに2000年生まれの同い年。2人に共通しているのが「悔しさ」をバネに結果を残している点だ。名原は前日の4日・日本ハム戦で土壇場の九回に一時同点の適時打を放ったが、四回の満塁機では一ゴロに倒れていた。悔しさが「めちゃくちゃある。あそこでどうにか打点をつけられるように。もうひたすら練習するしかない」と話していた。

 辰見も5月30日・ソフトバンク戦でスタメン出場するも手痛い併殺を含む2打数無安打で代打を送られていた。試合後には「悔しいです」と唇をかみしめていた。2人とも育成からはい上がってきた。ポーカーフェースの辰見と、気合をむき出しにする名原。感情表現の仕方こそ違えど、胸の中には強い反骨心を宿す。

 試合は九回に追いつかれて延長戦に突入した。十一回は相手の失策などで1死三塁のサヨナラ機を迎えるも、新井監督が「前に飛ばしてくれると思った」と送り出した代打・前川は遊飛に倒れ、続く菊池も凡退して無得点。結局試合は引き分けに終わった。2試合連続で延長十二回を戦った指揮官は「勝ちたかったね」と短い言葉に悔しさをにじませた。

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