広島・栗林の熱投 モンテロ劇弾呼んだ8回1失点9K 開幕連続完封ならずも笑顔 新井監督「本当に素晴らしい投球」
「広島2-1阪神」(5日、マツダスタジアム)
ベンチ裏に歓喜の声が響いた。広島・栗林良吏投手が、サヨナラ弾を放ったモンテロと喜びを爆発させた。8回5安打1失点で、自身に勝ち星は付かなかった。それでもチームの白星が、何よりうれしかった。
「昨日(4日)悔しい負け方だった。このままズルズルいく訳にはいかないと思っていた。すごくうれしい」。白い歯がこぼれた。
チームは前日4日の九回に3点差を守れず、延長十回で黒星を喫した。そのリベンジを胸に、腕を振り抜いた。140キロ台後半の直球やカットボール、フォークを投げ込んだ。「サク(坂倉)がうまくリードしてくれてカウントも取れた」。時折、織り交ぜるカーブも効果抜群。狙い球を絞らせず佐藤輝から二つ、木浪から三つと計9三振を奪った。
五回まで1安打無失点。先頭・福島の二塁打から得点圏に走者を背負った六回は、近本を一ゴロ、中野は中飛で切り抜けた。動じない強心臓。猛虎を抑え込んだ。
1-0の八回に同点とされ、この回を投げ終えたところで交代した。前回3月29日の中日戦は1安打完封勝利。1982年の北別府学以来44年ぶりとなる、開幕からの2試合連続完封は逃したものの、背番号20の先輩と同じように放った輝きだ。
新井監督は賛辞を惜しまなかった。「栗林が本当に素晴らしい投球をしてくれた。彼のおかげで最後、モンティ(モンテロ)の本塁打が出たと思う」。指揮官の声が弾んだ。
マウンドで心がけるのは、中継ぎ時代と同様に一人一人に注力することだけ。「その日に自分ができることの、ベストを尽くすだけだと思う」。劇的勝利を呼び込んだ快投劇。ベンチで咲いた栗林の最高の笑顔が、逆襲を誓うチームの推進力となる。
