首位打者を射程圏 広島・小園に根付くヤクルト川端イズムとは 大切にしている言葉

 川端イズムを継承する小園
 1月の合同自主トレで、川端(右)と一緒にノックを受ける小園
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 広島・小園海斗内野手(25)が自身初となる首位打者の座を射程圏に捉えている。若鯉はヤクルト・川端慎吾内野手(37)が主宰する、愛媛県松山市での合同自主トレに2021年1月から参加。27日・ヤクルト戦(神宮)では今季限りで現役を引退する川端の打席を目に焼き付けた。今やリーグを代表する好打者に成長した男に根付く“川端イズム”に迫った。

 三塁ベンチ前で直立不動になり、大先輩の勇姿を心に刻んだ。27日・ヤクルト戦の七回裏。小園は代打で打席に立つ川端に視線を向けていた。川端は試合前に今季限りでの現役引退を発表し、2死二塁で右翼線二塁打。卓越した打撃技術の健在ぶりを感じ、「(川端さんの打撃)らしいな、と。本当に最後、目の前で見られたので良かったです」と感慨深く振り返った。

 川端との出会いは21年1月。愛媛県松山市を拠点にする合同自主トレに初参加した。「最初は割って入っていけるほどの技術もなかったので、緊張しました。バットの使い方、意識、徐々にいろんなことを教えてもらいましたね」と4年前を思い返した。

 川端は15年に打率・336で首位打者に輝いた。「『どうやったら、この人に勝てるんかな』と思ってやっていた。タイトルも獲得されて(昨年、自分が)変えた背番号も一緒。縁があるのかなと」。今の自身と同じ背番号5を付けて安打を重ねる姿が、打者としての指針になった。

 自主トレでは、川端に打撃投手も務めてもらった。1球ごとに交わされる会話の中で、今も大切にしている言葉がある。「やっぱりミスショットをしたら『そのミスが命取りになる』と言われていました。慎吾さんも、そうやってやられていたので。絶対にミスショットだけはしないようにとね」。大先輩との練習を通じ、狙い球を確実に仕留める技術と集中力が自然と培われていった。

 小園は現在3試合続けて欠場中だが、打率はリーグ1位の・306。巨人・泉口が・299で追う構図だ。安打数は同2位タイの159安打で、162安打の中日・岡林を追う。かねて、新井監督は首位打者獲得を最優先にした起用法を明言している。残り2試合。師匠が引退するシーズンに初のタイトル奪取。そんなドラマが結実すれば、最高の恩返しになる。(デイリースポーツ広島担当・向亮祐)

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