広島・新井監督 15年ぶり借金18…高がファビアンが負傷交代 八回に常広8失点大炎上 ヤクルトと2・5差で20年ぶり最下位も
「広島2-10DeNA」(28日、マツダスタジアム)
つらい負け方だった。広島が終盤に大量失点を喫し、3連敗となった。同点の八回から登板した常広が8失点。これで借金は2010年以来となる「18」に膨らんだ。先発・高、代打・ファビアンも負傷交代する事態に見舞われ、新井貴浩監督(48)の表情も曇った。
前を向こうにも向くことが難しい。点差がついてしまった後は負傷者の身を案じる思いと無力感が球場を支配した。中盤までの接戦がうそかのような大敗。9月を6勝16敗の勝率・273で終えることになった。
5番手・常広が炎上した。同点に追いついた直後の八回から登板した右腕は1死から5連打を食らうなど、2/3回を投げて8安打8失点。この日の最速は145キロにとどまるなど、直球に威力がなく、「出力が出せなくて、コントロールも甘かった。打たれるべくして打たれた」と吐き出した。
これまで先発をしていたが、シーズン最終盤で「いろんな可能性を探る」という首脳陣の方針のもとで中継ぎに加わった。プロ初の中継ぎ登板となった26日・ヤクルト戦(神宮)では1回2失点(自責1)で今回も乱調。新井監督は「真っすぐのキレがなかったので、捉えられている打球が多かった」と語り、「抑えても打たれても勉強だと思って、成長してもらいたい」と願った。
先発・高は三回にビシエドのピッチャー返しが右足に直撃し、緊急降板。さらに代打・ファビアンも七回の打席で自打球を左膝に受けて負傷交代した。2人とも打撲と診断されて大事には至らなかったが、スタンドは騒然となった。
これでチームは2010年以来の借金18。最下位・ヤクルトとも2・5差になった。若手主体の起用にシフトしている中、20年ぶりの最下位フィニッシュもちらつき始めた。





