広島・新井監督 2年連続シーズン負け越し決定…CSも絶望的 村上に脱帽「ここ、というところで間違わないよね」

 6回、代打原口の打球に体勢を崩す床田(撮影・田中太一)
 6回、木浪に勝ち越しとなる適時打を浴びる床田
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 「広島1-6阪神」(17日、マツダスタジアム)

 広島が阪神に完敗し、同戦5連敗となった。7日に目の前で優勝を決められた相手にリベンジを果たせず、3位・巨人とは6ゲーム差に広がった。先発・床田が粘れず6回7安打4失点(自責点2)で11敗目。3年連続の2桁勝利を次戦に持ち越した。チームも2年連続でシーズン負け越しが決定。CS進出へ、絶望的な状況に追い込まれた。

 最後の反撃を信じたカープファンの願いも届かない。雨上がりの本拠地には、空虚感だけが残った。阪神戦5連敗で3位・巨人とのゲーム差は6に拡大。痛すぎる黒星で、CS進出は絶望的な状況になった。新井監督は「いいピッチャーだし、ここ、というところで間違わないよね」と相手先発・村上に脱帽するしかなかった。

 必死に追いすがりながら、最後は突き放されて虎の引き立て役に回る。今季、何度も見られた光景が繰り返された。チームトップ9勝の床田を送り込むも、思惑通りに進まない。

 三回2死二塁で森下に先制の中前適時打。外角低め、ボールゾーンのチェンジアップを拾われてしまった。直後に味方が試合を振り出しに戻して四、五回は無失点投球。しかしながら同点の六回に暗転した。

 先頭・森下への四球を皮切りに無死一、三塁のピンチを招き、木浪に勝ち越しの中前適時打を浴びた。唇をかみ、わずかにうつむいた表情に悔しさがにじむ。なおも一、二塁から中川のセーフティーバントを三塁・佐々木が素手で処理するも、悪送球で追加点を失った。その後、もう1点加えられ、6回7安打4失点(自責点2)で降板した。

 ロースコアの試合展開で、相手はリーグ王者。先頭打者への四球は、やはり命取りになった。左腕は「結果だけ見れば、そこ(四球)がもったいなかったなと思う。打たれてもいいからストライクで投げるべきだった」と反省し、指揮官も「あそこが結果的にもったいなかった」と相手に与えた隙が勝負の分岐点と捉えた。

 3年連続の2桁勝利に王手をかけてから3度目のマウンド。足踏み状態から抜け出せない現状が、もどかしい。昨年は9月に5戦4敗。シーズン終盤で未勝利に終わり、今季もここまで9月は3戦3敗と苦戦が続く。次戦に向けては「何とか頑張りたい」と懸命に前を向いた。

 阪神戦は5日からの甲子園3連戦以来。7日の一戦では、目の前で優勝を決められる屈辱を味わった。意地を示したいところだったが、本拠地に場所を移しても力の差をまざまざと見せつけられた。2年連続でシーズン負け越し決定で、残り10試合でCS圏内まで6ゲーム差。極めて厳しい状況に変わりないが、このまま終われない。ファイティングポーズを崩さず、必死に白星だけを求めていく。

 ◆広島・佐々木 (六回無死一、二塁で中川のバントを一塁へ悪送球)「実力不足です。状況判断を磨いていきたいです」

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