超珍しい 広島・森下が狂喜乱舞のバンザイポーズ?安仁屋宗八氏「これをマウンドでも見せてほしい」
「広島5-3ヤクルト」(16日、マツダスタジアム)
広島がモンテロ、ファビアンの初アベックアーチで8連敗中の森下に2カ月ぶりの勝利をもたらした。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は不安定だった序盤を乗り越え6勝目を手にした森下を評価。一方でモンテロの一発が飛び出した瞬間、ベンチで大喜びしたシーンに「こういう喜ぶ姿をマウンドでも見せてほしい」との“珍注文”も忘れなかった。
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森下がベンチの中で大喜びしていたね。モンテロがホームランを打った時はバンザイしてたんじゃないか。彼があそこまで体で喜びを表現するのは珍しい。
(2対2の同点で迎えた六回裏、広島はモンテロがヤクルト・吉村から左中間へ勝ち越しの本塁打。さらに一死一塁から代打ファビアンが左翼へ2ランアーチをかけ、一気に引き離した)
8連敗中はチームとして3点目が取れなかったから“やっと”という思いが強かったのだろう。その気持ちは手に取るように分かる。
(6月13日の日本ハム戦で5勝目を挙げて以来、森下が登板する試合は特に貧打が続き、チームの得点は0、2、0、1、1、1、0、0と援護に乏しく苦戦していた)
ただ、肝心の投球で気になったのは、立ち上がりから三回まで直球がシュート回転し、時おり甘くなって危ないボールになっていたことだ。左打者への内角球と右打者への外角球。
調子が悪くなると体が開いて右手が遅れて出てくる。上体だけで投げるから“手投げ”になってボールがシュート回転してしまう。
二回、村上に打たれた直球は内角を狙ったものが、少し中に入って中前打された。失点した三回にもあった。この回は4安打されて1四球。バックのエラーもあったから、よく2失点でしのいだと言えるけどね。
四回からはシュート回転が消えて直球が150キロを超えるようになり立ち直りを見せたが、課題が残っているとしたらこのあたりかな。
話は戻るが、森下はこの試合みたいに、もっと自分の感情を表に出せばいいんじゃないか。マウンドで三振を取ったらガッツポーズするとか。そうすることでチームにも活気が出るし、乗っていけるはず。
控えめな性格なのは分かるけど、淡々と投げているばかりだと逆に守っている野手が気を使うもの。エラーをしたら気まずくなるし、ただでさえ打てない責任を感じているだろうからね。
だからこの試合のような喜ぶ姿を今度はマウンドで見せてほしい。ようやく勝てたし、いい立ち直り方をしたこともあって次回登板が楽しみ。僕はマウンドでの“パフォーマンス”にも期待したいね。





