広島・小園 来春WBC見えた!! 視察の井端監督絶賛「どこでも当てはめられる」 阪神戦9試合連続安打
「広島3-6阪神」(10日、マツダスタジアム)
世界が見えた!広島・小園海斗内野手(25)がマツダスタジアムを視察に訪れた野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(50)から高評価を受けた。国際試合での勝負強さなどへの期待から、2連覇が懸かる来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でのメンバー入りが現実味が帯びてきた。阪神戦は自身9試合連続安打をマークするも、痛恨の逆転負け。まずは目先の戦いに集中し、鯉の再浮上に全力を尽くす。
侍指揮官からの信頼は不変だ。広島から世界へ-。小園が大舞台への切符を手中に収めようとしている。試合前練習中に井端監督と言葉を交わした若鯉は、「『いろんなところ(ポジション)をやってるね、元気やね』って言ってもらいました。そういうこと(複数ポジションへの対応)が求められていると思う。(代表に)入れるか分からないけど、頑張ります。まずはシーズンなので」と口元を引き締めた。
試合前の打撃練習を見つめる井端監督の視線は、背番号5に注がれていた。自身の初陣から期待を寄せる“井端チルドレン”の1人。「内野に限ればメジャー選手が1人もいないので。国際試合に強く、どこでも当てはめられるというのは、助かるなと」と小園の器用さと大舞台での勝負強さを高く評価。来春3月に開催され、大会連覇の懸かる第6回WBCのメンバー入りを示唆した。
小園は「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」で代表トップチームに初選出。昨年11月に行われたプレミア12では、打率・387、2本塁打、8打点で大会準優勝に大きく貢献し、二塁手部門で大会ベストナインを獲得した。「日本が強くあり続けるためには、若い選手を経験させるのは大事。次世代のスター候補かなと思います」と侍指揮官。日本野球の未来を背負う存在であると太鼓判を押した。
この日の試合ではきっちりと実力を証明した。チームが試合前まで4戦3敗と苦戦していた伊原に対し、初回2死でチーム初安打となる左前打をマーク。「球筋を見ていってという感じですかね。しっかり捉えられたと思います」と11球目を見事にはじき返し、9試合連続安打とした。六回2死一塁では、「後ろに良い打者が多いので、つないでいこう」とフルカウントから四球を選び、秋山の一時逆転となる2点中前適時打でホームを踏んだ。
小園の奮闘が実ることはなく、チームは痛恨の逆転負けで1981年以来44年ぶりの阪神戦8連敗。3位に転落した。11日からは敵地で中日と3連戦を戦う。「やることは変わらないので。チームでしっかり戦っていきたいです」と静かに闘志を燃やした小園。連敗ストップからの大逆襲へ。赤ヘル打線の中軸を担う若鯉の活躍から目が離せない。
◆小園の侍ジャパン 国際主要大会では2024年のプレミア12で選出。7試合で打率・387(31打数12安打)、2本塁打、8打点。米国戦では2打席連続本塁打など3安打7打点をマーク。また、23年のアジアチャンピオンシップでも活躍しており、4試合で打率・412(17打数7安打)、2打点。





