マツダ興奮全員総立ち 広島・ファビアン逆転満塁弾「カープファン、スキじゃけぇ~!」来日初Vアーチで連敗脱出
「広島8-4ソフトバンク」(18日、マツダスタジアム)
トレビア~~~ン!広島のサンドロ・ファビアン外野手(27)が逆転満塁本塁打でチームを連敗脱出へと導いた。神助っ人の値千金の一発に本拠地は一気に“沸騰”。新井貴浩監督(48)も「シビれました」と顔を紅潮させた。チームは連敗を3で止め、借金生活転落を回避。23年から続いていた対ソフトバンクの連敗も5でストップした。
全員総立ちになった。スタンド、ベンチが舞い上がった白球に目を奪われた中、打ったファビアンだけが一発を確信して一塁ベンチに向かって雄たけびを上げていた。値千金の7号逆転満塁弾。来日初の2番起用に満点回答だ。お立ち台では「カープファンノミナサン、スキじゃけぇ~!」と叫んで鯉党のハートをわしづかみにした。
2-4で迎えた六回。菊池が二塁打、代打・野間も右前打、大盛が四球でつないだ1死満塁の好機でファビアンが打席に立った。「速いストレートに合わせて入っていった」。マウンド上には150キロの直球を投げ込む尾形。追い込まれながらも真ん中に入ったスライダーを逃さずに強振し、「自分のスイングで完璧に捉えることができた」。笑顔でホームを踏むと先に生還していた走者一人一人と抱き合い、喜びを大爆発させた。
顔を真っ赤に紅潮させて大興奮でファビアンを出迎えた新井監督は、この日、助っ人を来日後初めて2番で起用した。「バッティングコーチから『状態の良いバッターを前に置いてください』というお願いがあった」。5打席5出塁の1番・大盛とともに2人で計9出塁で打線を活発化させ、指揮官は「(ファビアンは)あまり余計なことを考えずに自分のスイングをすることができていると思います。(2番でも)今までと変わらずにアグレッシブに振っていってくれた。シビれましたね!」と手放しで褒めたたえた。
オープン戦は打率・163で終えるもシーズンに入ると、打率はここまで・306で中日・岡林に次ぐセ・リーグ2位のハイアベレージを残す。4番に入るモンテロとともに打線の中核としての奮闘が光り続けている。交流戦に入っても「同じ練習、同じプログラム」と繰り返し、対応力の高さが際立つ。
これでファビアンが一発を放てば、4月13日・巨人戦(マツダ)から6連勝。不敗神話が形成されつつある中、赤道近くにあるドミニカ共和国出身の27歳は「暑いのは好き」と笑顔。この日の広島市は32度に達した。暑くなるにつれて鯉の“神助っ人”の打棒はもっとホットになっていく。





