「日本ハム５－０広島」（１４日、エスコンフィールド）

　渾身（こんしん）の真っすぐを内角へぶち込み、涼しい顔でマウンドを降りた。広島ドラフト３位・岡本駿投手（甲南大）が強心臓ぶりを発揮。自ら招いたピンチを脱し、逆転勝利への希望をつないだ。

　「ちょっと焦ったんですけど、途中から“投げるだけ”という意識に変えてから、ましになりました」

　４点ビハインドの六回に登板。初めて上がるエスコンフィールドのマウンドに「すごいキレイな球場で…ちょっとフワフワした感じで入ってしまった」と対応できず、初球から８球連続ボールで２者連続四球を与えた。

　ここで永川投手コーチと内野陣がマウンドへ。「永川さんに『投げてからや』と言われて。そこからよくなりました」とシンプルな思考へと切り替えた。奈良間に犠打を決められ、１死二、三塁となるも五十幡を空振り三振。続く水谷に対しては、カウント１－２から内角に１４９キロ直球をズドン。見逃し三振を奪い、無失点で切り抜けた。

　これで４試合連続無失点。交流戦に入り、初めて経験する球場が続く中でも奮闘している。「投球練習からスッと入れるように、これからもっとやっていかないといけない。走者を出してしまっているので三者凡退でいきたい」と反省も忘れなかった。

　「体力的な部分で最近は追いつけていないなと感じることもあるので、体力をつけて頑張っていきたい」と岡本。ルーキー右腕が貴重な経験を積みながら成長を続ける。