「交流戦に弱い」広島はどこへ?交流戦前から激変の盗塁数「10」は12球団トップ 進化の背景

 積極走塁でパ・リーグをかき回せ!広島が交流戦でアグレッシブな攻撃を見せている。ここまでの6試合で12球団トップの10盗塁を記録し、チーム打率・296も同1位。打って走っての積極的な攻撃が光り、2位タイと好位置につけている。新井貴浩監督(48)もここまでの戦いぶりに手応えあり。交流戦初優勝へ向け、新井カープが快進撃を続ける。

 かつて「交流戦に弱い」と言われたカープはもうどこにもいない。積極的に打って走るアグレッシブな野球で、パ・リーグ相手に立ち向かっている。新井監督はここまでの戦いを振り返り、「打撃、走塁の両面でプレッシャーをかけていけるような戦い方ができている」と手応えをにじませる。

 交流戦開幕カードだった敵地でのオリックス3連戦は1勝2敗と負け越すも、6日から本拠地・マツダスタジアムで行われた西武との3連戦では3連勝。成績を4勝2敗とし、ソフトバンク、DeNAと並んで2位に浮上、5勝1敗で首位に立つ阪神を追いかけている。

 特筆すべきは盗塁数の激増だ。交流戦に突入してからの6試合で記録した10盗塁は、12球団トップ。交流戦前までの49試合はリーグワーストタイの15盗塁だったことを考えれば、劇的に変化している。

 その要因を指揮官は、「いろいろな情報をスコアラーやアナリストが提供してくれている。あとはコーチが『失敗を恐れずどんどんいけよ』というふうに背中を押してくれている」と分析。データを導き出すスコアラーやアナリストの後押しと、それを実行に移す選手たちの積極性。その両輪がかみ合い、チームは確実に進化を遂げている。

 西武との3連戦では、その積極性が実を結んだ。6日の初戦は代走起用の羽月が二盗、三盗を決め、捕逸で決勝点のホームへ。2戦目も好投手・今井から3盗塁を絡ませて5得点。3戦目は矢野がカウント3-0から今季1号2ランを放つなど、攻めるプレーが勝利につながった。

 2戦目で今季初盗塁を決めるなど、3連勝の立役者となった矢野は「相手も同じぐらいの試合数をしているので、その分のデータはある」と話し、チーム全体で共有した情報が走塁に生きたと強調。「走れる時は走っていきたい」と今後も攻撃スタイルに貢献していく覚悟をにじませた。

 走るだけではない。交流戦のチーム打率・296は堂々の12球団1位。心強い数字が並ぶ中、10日からはロッテ、日本ハムと続く敵地での6連戦が始まる。「また、いい1週間になるようにみんなで頑張っていきたい」と新井監督。交流戦初制覇を見据えた熱い戦いは、ここからが本番だ。

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