広島・大瀬良 四回まさか暗転「僕が対応できなかった」今季ワースト6失点KO 新井監督は責めず「逆に切り替えやすい」

 4回、一挙6点を奪われ、険しい表情の大瀬良(撮影・飯室逸平)
 5回、選手交代を告げベンチへ戻る新井監督
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 「オリックス6-1広島」(4日、京セラドーム大阪)

 広島・大瀬良大地投手(33)が、まさかの大炎上で4敗目を喫した。四回に打者11人の猛攻を浴び、一挙6失点。4回11安打でKOされた。2桁安打を許すのは2021年9月10日・阪神戦(マツダ)以来4年ぶり。オリックス戦は通算で5戦勝ちなしの4連敗となった。投打で振るわずチームも完敗。仕切り直して5日にカード勝ち越しを目指す。

 目を覆いたくなるような光景が、敵地に広がった。腰に手をやり、唇をかみながら相手の得点シーンを見つめた大瀬良。試合中盤の悪夢が敗戦に直結し「やっぱり(ボール)1個、2個(分)、中に入っている。高さも高いのかなというところもあるし、そこをしっかり反省しなきゃいけない」と悔しさを押し殺しながら振り返った。

 初回を3者連続三振で立ち上がると、二、三回は走者を出しながら粘った。だが、四回に暗転した。先頭の杉本に左前打、元チームメートの西川に四球。森に中前打でつながれ、無死満塁のピンチを迎えた。

 ここで紅林の打球は一塁後方の右翼線に舞い上がった。二塁・菊池と右翼・末包が全力疾走で捕球を試みたが、両者とも捕球できず右翼線へのポテンヒット。白球が転々とする間に2者が生還した。何とか後続を封じたいところだったが、一度傾いた流れを引き戻せない。

 続く若月と中川には左翼線へ適時二塁打。その後1死一、三塁から頓宮にも左越えの適時二塁打を浴び、歯止めが利かなかった。「何とか最少失点で、という思いはあったけど勝負していく中で詰めが甘かったり、真ん中にいった球を打たれた。反省を言い出したらキリがない」と肩を落とした。

 四回に許した7安打は全て、3球目以内に打たれたもの。「積極的に振って、仕掛けてきているような印象だった。僕が対応できなかった」と言い訳することなく“魔の四回”を受け止めた。

 これで大瀬良自身、オリックス戦はプロ入り通算5戦4敗で防御率6・41。苦手の猛牛打線に対しては、エースの肩書にふさわしくない投球が続いている。2桁被安打は21年9月10日・阪神戦(マツダ)以来4年ぶり。新井監督は「申し分ない立ち上がりだったけど、その後ちょっと全体的にボールが高かったかな。でもね、逆に次に向けて切り替えやすいんじゃないかな」と責めることなく、次回登板での修正に期待を寄せた。

 「しっかり反省して、次もしっかり抑えられるようにやっていきたい」と前を向いた大瀬良。胸にこみ上げる悔しさを力に変えて、次なる戦いの準備に身を投じていく。

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