広島・床田 魚雷バット導入へ 投手が公式戦で使用すれば12球団初! 従来バットより利点アリ
広島・床田寛樹投手(30)が24日、魚雷バットの導入に前向きな姿勢を示した。契約するザナックス社に依頼しており、投手が公式戦で使用すれば12球団初となる。26日・DeNA戦(横浜)に先発予定で、現在22イニング連続無失点中。本業での活躍はもちろん「打点を挙げたい」と“9人目の打者”としての働きにも意気込んだ。
野手顔負けの打撃を見せる男が“新兵器”の導入に意欲を示した。床田はマツダスタジアムで調整後、話題の魚雷バットについて「使ってみたいなとは思います。どんなんだろうって。見たことないので、見てみたい」と興味津々に話した。
魚雷バットは米大リーグ・ヤンキースなどで使用した打者が本塁打を量産したことで、日本球界でも注目を集めた。バットの芯の部分が最も太く、先へ向かって細くなっている形状。すでに契約するザナックス社に入手できるかを確認したという。
「ピッチャーって基本(ボールに)詰まるので、そこに芯が来るということはいいんじゃないか」と従来のバットと比較しての利点を強調した。NPBでは西武の源田が18日・ソフトバンク戦で初めて使用。カープには22日にサンプル品が届き、同日の練習で二俣が試し打ちを行った。床田の手元に届いて公式戦で使用すれば、12球団の投手では初めてになる。
左腕は投手ながら、打撃には人一倍の向上心を燃やす。23年は40打数11安打で打率・275(二塁打4本)。昨季は45打数8安打、打率・178と存在感を示し、昨年の球宴では代打でヒットも放っていた。
今季は先発した4試合のうち3試合で快音を響かせており、その打棒は健在だ。前回19日の阪神戦では四回2死から右前打を放った。
ただ、続く六回2死二塁は3ボールから打って一ゴロに倒れた。「3ボールから打っていいと言われてホームランを狙ったけど、打球が上がらなくて。打った瞬間、振らなきゃ良かったなと(笑)。ファウルか空振りかと思ったら前に飛んだ。うれしかったけど、仕留めたかった」と振り返った。
本業では現在22イニング連続無失点中。19日の阪神戦は7回無失点で2勝目を挙げた。DeNA戦は5日以来、今季2度目の登板となる。前回は7回2失点で勝敗が付かなかった。「(前回のDeNA戦は)初回に点を取られているので、初回を何とかいければ」と立ち上がりを鍵に挙げた。
そして打者としては「やっぱり得点圏で打ちたい」と打点を挙げることに意気込んだ。新たなバット導入も視野に入れながら、投打で躍動する。
◆魚雷バット、ここまでの経緯 MLBで複数の選手が使用して本塁打を量産、大きな話題となった「魚雷(トルピード)バット」。NPBもすぐに対応し、11日の規則委員会で当日の公式戦から使用可能とする決定を下すと、日本でも練習で試し打ちする選手が続出した。解禁となった魚雷バットを初めて実戦で使用したのは源田(西武)。18日のソフトバンク戦(ベルーナ)の第1打席で三塁ゴロに倒れ、第2打席では通常のバットに戻した。





