広島・新井監督 がむしゃら野球に大満足 気合&根性大好き 二俣負傷後初安打!田村泥くさくV内野安打
「広島8-2DeNA」(4日、マツダスタジアム)
久しぶりに指揮官の笑みが弾ける。勝利への執念を体現した選手たちの泥くさいプレー。「強さを感じるよね。気合と根性と!大好きです」。かっこ悪くてもいい。これが広島・新井貴浩監督の求めている“カープ野球”だ。
指揮官が欲する姿を選手たちが存分に発揮した。四回、同点に追いつき、なおも2死一、三塁としたところで打席には田村。カウント3-1から放った二塁へのボテボテの打球に対し、「無意識に出た」と一塁へヘッドスライディング。適時内野安打とし、力強く拳を握った。今季初スタメンでなんとかアピールしたいという必死のプレー。新井監督は「気持ちが出ていた。泥くさくて良いヒットだった」と目尻を下げた。
闘志を見せたのは田村だけではない。「1番・三塁」で出場した二俣が七回2死一塁で迎えた第5打席で、11打席ぶりの安打となる右前打をマーク。2日・ヤクルト戦(神宮)で顔面にファウルチップが直撃し、上下の前歯が計8本損傷。この日もフェースカバーを装着してフル出場を果たした。ド根性で放った一打に新井監督は「カープの伝統的なスタイルに合っている。打った打たないではなしに、強い姿を見せてくれている」と満足そうにうなずいた。
若武者2人に導かれるように打線は今季最多の12安打を放ち、カード頭をものにした。流れは変わった。がむしゃらにもぎ取ったこの1勝が、チームを波に乗せる。





