広島 常広羽也斗に「お~」感嘆の声 シート打撃で圧巻3者連続三振 井端侍監督は国際舞台での適性を見抜く

 シート打撃で好投する常広(撮影・畠山賢大)
 シート打撃で好投する常広。打者は末包(撮影・畠山賢大)
 シート打撃で矢野を中飛に打ち取る常広(撮影・市尻達拡)
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 「広島春季キャンプ」(5日、日南)

 エグい!広島・常広羽也斗投手(23)が5日、今キャンプ初実施となったシート打撃に登板し、圧巻の投球を披露した。寒波が襲来している厳しい環境下で打者5人と対戦。3者連続三振を含む5打数無安打で、最速は150キロを計測した。視察に訪れた野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)も右腕を高く評価した。

 グラウンドの土を巻き上げるほどの寒風に、常広は時折苦笑いを浮かべた。余裕すら感じさせる顔つき。それがセットポジションに入ると一変した。リリースの瞬間に声を漏らしながら打者をねじ伏せる。手も足も出させない圧倒的な姿を見せ、登板後には「ちゃんと投げっぷり良く投げられたので良かったです」と冷静に振り返った。

 荒れ球上等。とにかく直球で押し通した。この日のテーマは「まずは投げっぷり良く。空回りしてもいいから真っすぐでしっかりと勝負する」こと。その言葉通り、先頭の内田を直球で押していき、最後はカーブで空振り三振とすると、持丸からも外角直球で空振り三振を奪った。3人目の末包にはファウルで粘られながらも外角直球で見逃し三振。スタンドの鯉党からは「お~」と感嘆の声が漏れ、打者5人を無安打に封じた。

 開幕ローテ入りを目指してアピールする立場で、「打者に投げないと分からないことがたくさんある」という価値観の持ち主。2日にはライブBPに登板するなど、ハイペース調整が続く。新人だった昨年は上半身のコンディション不良で超スロー調整を余儀なくされたが、今キャンプは「身体の調子がいい。(今日は)今年一番の出力だったので、これで明日も普通に投げられたら身体の調子はいいなということで収穫かなと思います」と手応えをにじませた。

 シート打撃後には侍ジャパンの井端監督が天福球場を訪れて、常広の能力を高く評価。「バランスが非常に良くて、直球も変化球も簡単にストライクを取れる。日本は直球とフォークでっていう投手が多い中、(常広は)カーブを織り交ぜ変化球でもストライクを取れるので、違ったアクセントになるんじゃないかなと思う」と国際舞台での適性を見抜いた。

 来月5、6日に行われる侍ジャパンの強化試合オランダ戦(京セラ)の最終候補にもリストアップされている右腕だが「そこに対しては何も思っていないです」とさらりとかわした。頭の中を占めるのはカープで「ローテを取れるように」という思い。冷え込む日南で心は熱く燃えている。

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