広島9月大失速…セ・ワーストタイ月間20敗 陥落どころかCS進出危機 野間2度けん制死…走塁ミス響いた

 「広島3-4中日」(29日、マツダスタジアム)

 広島は中継ぎ陣が踏ん張れず。1点リードの八回に島内が細川に被弾し、同点の九回は栗林が代打・ブライトに勝ち越しソロを浴びた。これで月間20敗は球団ワーストを更新すると同時にセ・リーグワーストタイ記録。勝負の9月はわずか5勝にとどまり新井貴浩監督(47)は「自分の未熟さが招いた結果」と受け止めた。3位・DeNAも敗れ1・5差は変わらず。逆転CS出場へ、もう負けられない。

 できることなら、時計の針を巻き戻したい。とうとう、不名誉な記録が上塗りされた。重い空気を打開できないまま、9月の成績だけが黒く染まった。月間20敗目となった新井監督は「これも全て自分の未熟さが招いた結果だと思う。自分がしっかり反省して、この悔しさを忘れずに持っていきたい」と急失速の矛先を自らに向けた。

 つかんだ勝機を手放した。1点を勝ち越した直後の八回は、3番手・島内が先頭・細川に同点ソロ。勝ち越しの余韻に浸る間もなく、試合を振り出しに戻された。続く九回は栗林が先頭の代打・ブライトに勝ち越しの一発を許した。勝ちパターンの両右腕が一発に屈し、本拠地は声を失った。

 これで栗林は6敗目。カウント1-1から甘く入った148キロを痛打され「あそこはボールで良かったところ。最悪ファウルで、という気持ちで投げていた。甘くなって捉えられてしまった」と肩を落とした。僅差の終盤だからこそ、本塁打だけは避けたい場面。ただ指揮官は決して責めることなく「勝負にいって打たれているわけだから。勝負にいって負けたということ」とサバサバとした表情で振り返った。

 打線は好投手・高橋宏から初回に幸先良く2点を奪い、視界良好に思えた。しかし、少しの隙を見せたことで勝利の女神にそっぽを向かれた。

 三回。三塁打で出塁した先頭の野間が1死三塁から坂倉の打席で相手捕手・加藤匠からのけん制に刺されてしまった。五回は2死一塁から四球を選ぶも、小園の打席で再び捕手からの一塁けん制に戻り切れず、タッチアウト。流れを相手に明け渡すミスに新井監督は「気の抜けたプレーではないと思うけど、やっぱり2、3年目の選手ではないんでね。大いに反省してもらいたいと思います」と猛省を促した。

 月間20敗は球団ワーストを更新し、セ・リーグワーストタイ記録。坂道を転がり落ちる現状に歯止めがきかず、CS進出圏内となる3位浮上の可能性すら危うい状況だ。

 「本当の勝負どころ、『9月いくぞ』となったところでこうなったというのは、私の未熟さが一番。そしてチームに本当の力、本当の意味の強さがないんだと思う。そこは私が反省したい」と自責の言葉を重ねた。このまま尻すぼみでシーズンを終えることは許されない。残り4試合で最後の意地を見せる。

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